驚きと感動の“美味逸品” 第4回(全29回) 料理は、言葉より雄弁にその国のことを物語ります。駐日大使公邸のおもてなしを拝見し、世界各国の料理をレストランで楽しみ、珍しいスパイスやハーブに出合える食材店を巡る――私たちの周りにたくさんある“日本の中の外国”へご案内します。
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ポットスタンド/アトリエ ジュンコ ウォールペーパー/ズーム(トミタ)スパイスでマリネした宝石のようなドライフルーツを贅沢に
アルザス語で「洋梨のパン」という意味を持つ、この地方特有のクリスマス伝統菓子。要となるセミドライの洋梨をはじめ、いちじく、プルーン、アプリコット、オレンジとレモンピール、ドレンチェリー、レーズンなどたくさんのドライフルーツをアルザス名物のキルシュ酒とスパイスでマリネし、少量の発酵生地をつなぎに、ナッツ類も合わせて葉巻形に整えて焼き上げます。
オーナーシェフの木村成克氏が、10年以上のフランス修業の中で最初に勤務したのが、アルザス地方の名店「ネゲル」でした。
その時代に学んだ郷土菓子の一つ。薄くスライスしてチーズに添えても、お酒のおつまみにしても相性がよく、アルザス産白ワインやスパークリングとのマリアージュは最高です。
●ラ・ヴィエイユ・フランス「ベラベッカ」長さ15センチ 2200円。
11月半ば頃~販売、数量限定。全国発送可。電話、FAXにて注文を。
Information
ラ・ヴィエイユ・フランス
東京都世田谷区粕谷4-15-6
撮影/本誌・坂本正行 スタイリング/横瀬多美保 フードスタイリング/福岡直子 選・取材・文/平岩理緒
『家庭画報』2022年12月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。