世界における「第九」演奏史
1770年 12月、ベートーヴェン誕生。
1785年 シラー「歓喜に寄す」を書く。
1792年 ベートーヴェン、「歓喜に寄す」に曲をつけたい、と考える。
1824年 1月〜2月、「第九」ほぼ完成(以下「第九」は略)。5月7日、ウィーンで初演。
1826年 プロイセン国王に献呈。8月出版。
1846年 ニョーヨーク・フィルがアメリカで初めて演奏。ドレスデンにてワーグナー指揮で祝日に演奏【大イベントでの演奏の始まり】。
1905年 ベルリンにて労働者のためのコンサートで演奏。
1918年 日本・徳島の板東俘虜収容所でドイツ兵により演奏【日本初演】。 ライプツィヒで12月31日深夜に演奏【「暮れの第九」の起源】。
1923年 全曲初録音。
1927年 2月、トスカニーニ指揮ニューヨーク・フィルの演奏で初めてのラジオ中継。
1931年 スペイン・バルセロナで共和国誕生記念にカザルスの指揮で演奏。
1940年 12月31日、日本の新交響楽団(現・N響)が演奏しラジオ中継。日本の「暮れの第九」の始まり。
1942年 ヒトラー誕生日祝賀演奏会にてフルトヴェングラー指揮で演奏。
1944年 日本交響楽団(現・N響)が学徒出陣の学生のための壮行会で演奏。
1945年 9月、第二次世界大戦終戦を祝いトスカニーニ指揮でニューヨークにて演奏。
1947年 12月30日、日比谷公会堂での学徒出陣した戦没者の追悼で演奏。
1955年 空襲で焼失したウィーン国立歌劇場再建記念演奏会でワルター指揮。
1963年 ベルリン・フィルハーモニーホール落成記念演奏会でカラヤン指揮。
1970年 ベートーヴェン生誕200年、世界各地で演奏。
1989年 12月14日、チェコスロバキアのビロード革命を祝福する演奏会でチェコ・フィルが演奏。12月23日、25日、バーンスタイン指揮でベルリンの壁崩壊を祝しベルリンで演奏。
1990年 10月2日、東西ドイツ再統一記念に演奏。
1998年 2月、長野五輪開会式で小澤征爾が指揮して演奏。
2000年 5月、ナチスのマウトハウゼン強制収容所の跡地でウィーン・フィルが犠牲者追悼の演奏。
2001年 ベートーヴェンがプロイセン国王に献呈した楽譜がユネスコの「世界の記憶」に。
2011年 4月、東日本大震災被災者支援チャリティ演奏会にてメータ指揮でN響が演奏。