血流の悪さは、目にも悪影響を及ぼします。眼病予防のために、道具も不要で毎日簡単にできる体操を、眼科医の本部千博さんに伺いました。(この記事は、発売中の『からだにいいこと』2022年12月号より一部抜粋・再編集しています)
教えてくれたのは
本部千博(ほんべかずひろ)さんほんべクリニック眼科・統合医療科 院長。著書に『眼科医が開発! 1日3 分眺めるだけ! 「眼筋ほぐしメガネ」で近視と老眼を治す本』(宝島社)他多数。
自律神経を整えて、目の周辺の血流を改善
「目の酷使だけでなく、長時間同じ姿勢を続けることや運動不足も目に悪影響を与えます」と言うのは、眼科医の本部千博さん。
目の老化のほか、目の病気の予防にも、全身からのアプローチが効果的だと言います。
「体を動かさないと全身の血の巡りが悪くなり、細い血管から詰まってきます。眼球には毛細血管が集まっているので、血流の悪さが原因の『正常眼圧緑内障』になりやすくなります」
では、どのような動きが眼病予防に効果的なのでしょうか。
「『スワイショウ』という気功の準備運動があります。腕をふりこのように動かすだけですが、全身の血流を促し、脳疲労を取れやすくしてくれます。すると、自律神経が整い、血圧や血流が正常に。ピント調節能力も上がり見えやすくなるだけでなく、正常眼圧緑内障などの予防にもつながります。ポイントは無心で腕をぶらぶらさせること。就寝前の1分、目にいい体操を習慣化してみて!」
眼圧が正常にもかかわらず、視神経が圧迫されて起こるのが「正常眼圧緑内障」(上図:内から外に向けての力が強くなり、視神経が圧迫される)。血流が悪くなることで、視神経の働きも滞りがちに。全身の血流を促すことで視神経の疲れを取り除き、正常眼圧緑内障を予防・改善する効果が期待できます。気功のパワーで巡りを促進、目の老化・病気を予防! 「腕ふりこ」
【やり方】
脱力して両腕をぶらぶらと振る
足を軽く開いて立ち、腕を下ろす。視線は水平に保ち、腕ごと上体を左右交互にひねる。ウエストをひねることで腕が自然と振られるように、ひざ、股関節、腕は脱力して行う。
【ポイント】
でんでん太鼓のイメージで、背骨を軸にして腕を振る。骨盤とお尻はなるべく振らない。
『からだにいいこと』2022年12月号
雑誌『からだにいいこと』とは30代~50代の女性たちの体と心に寄り添い、解決策をお伝えする健康生活情報誌。医師や専門家の監修による、信頼できる確かな情報を、分かりやすく楽しくお届けしています(偶数月発売)。
〔注目特集〕心・食・動作で差がつく!「太らない体・老けない体」/「1分うるおい秘術」でシミ・シワ・ほうれい線消し/疲れ目・老眼・視力低下に「目が良くなる」裏ワザ/できるだけ「イライラせずに生きる」方法/【とじ込み付録】心が癒える「クスリ絵」カード ほか
・
Amazon.co.jpで購入する>>●公式サイト「からだにいいことWeb」
URL:
https://www.karakoto.com/ この記事は、『からだにいいこと』2022年12月号の内容を抜粋・再構成したものです。 監修/本部千博 イラスト/斉藤ヨーコ