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化粧品で“若返り”は可能? 今改めて考えたい化粧品にしかできないこと、3つの役割

2022.12.02

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化粧品で肌は変わる 第2回(全11回) シワをなくしたい、ほうれい線を薄くしたい、昔の顔立ちを取り戻したい──。スキンケアにおける技術革新が加速度的に進む今、そうした願いが化粧品で叶うことも現実になってきています。果たして“若返り”は可能なのでしょうか。最先端テクノロジーを搭載したエイジングケア化粧品の最前線をお届けします。前回の記事はこちら>>

科学者 岡部美代治の提言
「化粧品にしかできないことがあることを知っていますか?」


岡部さん
ビューティサイエンティスト
岡部美代治さん

大学で生物学を学ぶ。大手化粧品会社の研究所を経て商品開発、マーケティング等を担当。ヒット商品を多く手がける。2008年に独立、美容コンサルタントとして活動する。

「製品を信頼し、よさを五感で味わう。それが確かな効果につながります」


“最先端”の化粧品について語る前に、私たちの身近にあり、毎日当たり前のように使っている化粧品の役割について、あらためて考えてみましょう。解説してくださるのは、化粧品会社で商品開発に携わっていたキャリアを持つ岡部美代治さんです。

「まず、老化対策の第一選択肢であり、化粧品にしかできないことがあります。たとえば洗顔やUVケアは化粧品の力を借りなければ成り立ちませんよね。化粧品は健康的な暮らしを支える存在なのです。

化粧品の働きは大きく3つあります。

第1は肌を整えること。洗浄や保湿で、肌表面を健やかに美しく整えます。これはどんな化粧品でももつ即時的効果です。

第2の働きが肌代謝のサポート。毎日のお手入れで肌の生まれ変わりを支えていきます。わかりやすくいうとエイジングケアですね。この作用にはある程度時間がかかりますから、使い続けてこそわかる効果です。

一例を挙げると、抗酸化。機械の錆を防いで長持ちさせるのと同様に、肌の不要な酸化を防いで美しさと機能性を保つメンテナンスです。化粧品によるエイジングケアは近年医学とリンクする部分が増え、幹細胞研究などはその一つですが、方向性が異なります。“若さの仕組み”を解き明かし、どうすれば肌がより綺麗になるのかを追求するのが化粧品です。各メーカーは他社と切磋琢磨しながらより高いレベルのエイジングケアを次々に開拓しています。

スキンケア

そして第3の働きは“心”を幸せにして自信を持たせること。ラグジュアリー化粧品の開発に携わり、特に重要性を実感したことです。

最先端科学や高度な研究はもとより、ブランドへの信頼感、その化粧品が完成するまでのストーリー、美しいデザインの容器、心地よいテクスチャー。そうしたラグジュアリーなエレメンツは心をときめかせます。すなわちそれは、化粧品の魅力を“脳”が理解するということ。心と肌はつながっていますので、これは必ずといっていいほど、よい結果を生み出します。

女性のみなさんには、もっと化粧品を信頼してほしい。嬉しい変化を自覚することで生まれる自信が表情や佇まいに表れ、その人自身を輝かせるのです」
撮影/Fumito Shibasaki〈Donna〉(静物)、国井美奈子、三田村 優(取材) ヘア&メイク/齋藤美紀〈SINCEREY〉 スタイリング/阿部美恵(静物) 取材・文/佐藤由喜美

『家庭画報』2022年12月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。
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