経年変化による使い込んだ味わいを楽しむことができるレザーアイテム。美しく年月を重ねながら、上質さをキープするためにはお手入れが欠かせません。そこで、身近なレザーアイテムであるバッグのデイリーケアを「誂え鞄 otohaci(おとはち)」の店主・上村崇司さんに教わりました。
バッグのお手入れは面倒?いいえ、2ステップでOKです!
バッグのお手入れは、外出後に毎回行うことが望ましい……そう聞くと億劫な気持ちになりがちですが、実は日々のお手入れはブラッシングと乾拭きの簡単な2ステップで十分だといいます。
「革にとって一番の大敵は乾燥です。塵や埃が付着したままでは革表面の油分を吸収しシワやひび割れなど劣化の原因に。だからこそ、何げないことのようでも塵や埃を取り除くことは、お手入れの基本となります」(上村さん)。
お手入れに使用する道具はこちら
※必要な道具はホームセンターやDIYショップなどの、皮革製品メンテナンス用品の売り場で購入できます。
メンテナンス用品をお使いの際は製品の説明書を読み、あらかじめ目立たないところで試してからお使いください。革製品のセルフメンテナンスは自己責任で行ってください。(上)乾拭き用の布は、ファスナーなどに引っかからないようにパイル地以外のものが望ましい。使い古したTシャツなどで十分。
(左下)グローブ型の専用クロスも500円程度で販売されています。
(右下)お手入れ用のブラシを1本持つなら、毛質が柔らかくカーフからデリケートなシープレザーなどにも使える「馬毛」が重宝します。
レザーバッグのデイリーケア
デイリーケアは今からご紹介する2ステップだけ。さらに革の品質をキープするなら、「毎日使わず、1日使ったら革を休ませてあげることも大切」(上村さん)。かっちりとした形状のタイプなら、型崩れ防止のパッキンを入れて保管すると、美しい状態が長持ちします。
下のPhoto galleryの写真を左にスワイプさせるか、右の>のアイコンをクリックすると、次の工程が確認できます。
Information
誂え鞄 otohaci(おとはち)
- 財布や手帳、小物、鞄などを、デザインや型紙製作から手がけ、全てを手縫いで仕立てるオーダーメイドの革工房。本格的な鞄の縫製技術を学べるスクールも主宰。 ※今回取材にご協力いただいた「革のお手入れ」は、個人で行っていただくセルフケアを目的としています。「誂え鞄 otohaci(おとはち)」では革製品のメンテナンスや修理は受けつけておりませんのでご注意ください。
撮影/大柳佳緒里 取材・文/樺澤貴子