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毎年のように新作がデビュー! 冬の花壇を華やかに彩る「オステオスペルマム」

2023.01.15

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365日 花散歩に出かけよう 日々、何気なく歩く道や街で出会う花や花木の名前がわかれば、もっと散歩が楽しくなります。ガーデニングエディターの高梨さゆみさんが、季節の花や花木を毎日紹介。住宅街でも見つかる身近な植物や、人気の園芸品種もピックアップ。栽培のコツも紹介します。一覧はこちら>>

オステオスペルマム


オステオスペルマム
最近のオステオスペルマムは、しゃれたグラデーションをもつ品種が多く登場しています。そんな品種を利用したハンギングバケットに出会いました。明るく優しい花色合わせにセンスのよさを感じます。

■属科・タイプ:キク科の宿根草
■花期:1月中旬〜5月、9月〜11月中旬

■草丈:20〜80cm

ニュアンスのあるしゃれた花色が続々誕生!


寒い季節に株を覆うくらいたくさんの花を咲かせるオステオスペルマムは、本当に耐寒性が強い植物なんだなあ、と散歩道で出会うたびに感心します。

以前はビビッドな花色のみで、それほど魅力を感じていなかったのですが、最近では近縁種のデモルフォセカなどとの交配からどんどん花色が増え、それもニュアンスのあるパステルトーンや少しくすんだ色合いなど、「わっ、素敵!」と心にビビッとくる花色が何種類も登場しています。

この時期から春にかけて咲くキク科の花で、オステオスペルマムによく似ているのがデモルフォセカです。2月に入るとデモルフオセカも咲き出し、草丈も変わらないので区別するのはなかなか難しく、日本では便宜上、宿根するのがオステオスペルマム、夏越しできず1年で終わるのがデモルフォセカと分けられています。

熱帯アフリカ及びアラビア半島が原産と聞くと、耐暑性も強いのではと思いがちですが、じつは高温多湿が苦手な性質です。梅雨〜夏の管理が上手にできれば、株がどんどん大きくなり、花の少ないこの時にボリューム感ある株姿を見せてくれます。地植えでの管理が難しい場合は鉢植えにして、夏には直射の当たらない涼しい場所に避難させるのも一つの手だと思います。

最近では八重咲きの品種も登場し、なかには「これがオステオスペルマム?」と驚くような個性的な花形もあります。毎年のように新作がデビューするということは、それだけ需要もあるということ。冬の花壇を華やかに彩ってくれるオステオスペルマムは、ますます注目される存在になりそうです。

オステオスペルマム
もりもり花が咲いてきた春の花壇で、濃い紫色のオステオスペルマム‘パッション パープル’とアプリコット色の矮性キンギョソウの組み合わせがとても素敵で、こんな使い方もできるのかあと感心しました。

栽培の難易度


栽培の難易度 ★★☆☆☆

日当たりがよく、水はけがよい土壌に植えます。夏越しを考え、地植えの場合は風通しのよい場所を選ぶことが大切です。植えつけ時に元肥を施し、開花時期には月に1度くらい薄く希釈した液肥を与えます。終わった花がらはこまめにカットし、黄色くなった下葉も摘み取ります。花が一段落したら、梅雨前に半分くらいの草丈に切り戻し、枯れ葉などを取り除いて株内の風通しをよくしておくと、夏越ししやすくなります。冬の低温で花芽ができるので、その前の10月くらいに茎の先端を切る摘芯を何度かくり返すと、草丈を低めに抑えると同時に、わき芽がたくさん出てこんもりとした姿で花をたくさん咲かせます。

【難易度】
★ 容易・初心者向け
★★ 標準・初級〜中級者向け
★★★ 少し難しい・中級〜上級者向け
★★★★ 難しい・上級者向け
★★★★★ 栽培環境が限られる

高梨さゆみ/Sayumi Takanashi

イギリス訪問時にガーデニングの魅力に触れて以来、雑誌や本などで家庭の小さな庭やベランダでも楽しめるガーデニングのノウハウを紹介。日本、イギリスの庭を訪ね歩くほか、植物の生産現場でも取材を重ねる。
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