驚きと感動の“美味逸品” 最終回(全29回) 料理は、言葉より雄弁にその国のことを物語ります。駐日大使公邸のおもてなしを拝見し、世界各国の料理をレストランで楽しみ、珍しいスパイスやハーブに出合える食材店を巡る――私たちの周りにたくさんある“日本の中の外国”へご案内します。
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「レモングラス薫る大山鶏の“サーテー”ロティ」3000円。もも肉一本約300グラムとボリューム満点。体に優しい自家製の調味料やスープが際立つ
大皿に盛られた大山鶏のロティは、レモングラスが薫るサーテー(自家製チリオイル)のスパイシーな風味が食欲を刺激し、有機野菜と鶏ガラを10時間かけて煮込むスープが決め手のフォーは、優しい味わいに癒やされる――そんな無添加・化学調味料不使用のナチュラルなおいしさがこの店のコンセプトです。ベトナムに魅せられたオーナーの白井瑛里さんは、もともとフレンチ出身。
オーナーの白井瑛里さん。学芸大学店もある。それだけに、さりげなくフレンチの調理法を取り入れ、より洗練された味わいのベトナム料理が持ち味です。中には、スパイシーな豚ハムなど越南風自家製シャルキュトリーを盛り合わせた一皿もあり、豊富に揃う自然派ワインともよく合います。晴れた日にはテラスでのランチも素敵です。
汁なし混ぜ米麺の「フーティウコウ」1140円と「青パパイヤと海老のサラダ」(奥)1190円。 Information
ラトリエ ドゥ スタンドバインミー
東京都目黒区自由が丘1-3-21
撮影/本誌・坂本正行 取材・文/森脇慶子
『家庭画報』2022年12月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。