日本の絶景神社巡り 第9回(全19回) 心の平安と開運を祈願して、『古事記』ゆかりの神様に会いに行く、わが家に神様をお迎えする、という2つのアプローチで日本の神様と真摯に向き合います。
前回の記事はこちら>> わが家をパワースポットに!神様をお迎えする開運習慣
神社参拝はもちろん、自宅に神棚を祀るなど、毎日の暮らしの中で神様とのご縁を結ぶために、今日からすぐ実践できることがあります。神職のかたに、正しい参拝方法とわが家でできるお清め方法を教えていただきました。
〈教わったかた〉 岸川雅範(神田神社禰宜)神田神社江戸東京に鎮座して1300年近くの歴史をもつ。江戸時代には「江戸総鎮守」とされ、今もなお神田、日本橋、秋葉原、大手町、丸の内など108の東京の町の総氏神様として「明神さま」の名で親しまれている。●東京都千代田区外神田2-16-2神田神社禰宜 岸川雅範さん昭和49年東京都生まれ。國學院大學大学院文学研究科神道学専攻博士課程後期修了、博士(神道学)。著書に『江戸天下祭の研究—近世近代における神田祭の持続と変容』(岩田書院)がある。神田の地域と密着した参拝ツアーなども考案。其の一
運を開く、神社参拝の「お祈り」の作法(前編)
※後編は12月22日配信予定。Q どちらの神社へお参りに行くのがよいでしょうか?A 基本は「伊勢神宮(正式名称は「神宮」)」「氏神神社」「崇敬神社」の3社です。暮らしの中で大事にしたいのは氏神神社で、住んでいる土地に宿る神のこと。崇敬神社は地域に関係なく、信仰を寄せている神社を指します。伊勢神宮は日本の総氏神様ですので、できれば機会をつくって参拝するといいでしょう。
Q 氏神神社を「産土(うぶすな)神社」「鎮守神社」と呼ぶこともあるようですが、どういう違いがあるのでしょうか?A 産土神社は生まれた土地の神で、鎮守神社は地域の守り神です。昔は、生まれた土地から離れることなく一生を過ごす人が多かったため、産土神社=鎮守神社が一般的でした。さらに、もともとは同じ祖先をもつ一族が先祖を祀った氏神神社も同じと考えられるようになりました。
そのため、現代では3つの神社は明確な区別なく、まとめて氏神神社と呼ばれることがほとんど。大切なのは、地元の神様への定期的な挨拶を忘れないことです。
Q 氏神神社はどうやって知ることができますか?A 氏神神社は住んでいる住所で決められているため、各都道府県の神社庁に電話で問い合わせれば教えてくれます。また、自分で近所を散策しながら見つけてみてもよいでしょう。
●関連記事をもっと読む
新たな御代(みよ)を祝う、伊勢神宮のお正月「初詣で」は神社とお寺、どちらに行くのが正しいでしょうか? 撮影/本誌・坂本正行 取材・文/小倉理加 ●特集内の表記、ふりがなは各神社、著者の指定に準じます。
『家庭画報』2023年1月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。