人の体の延長線上にあるものとしてデザインされた椅子、それが「カッシーナ」の「CAB」チェアです。巨匠、マリオ・ベリーニの哲学が息づくこの「CAB」シリーズに待望の新ラインナップ、ダイニングテーブル「CAB TAB」が仲間入り。その魅力に迫ります。
厚みのあるサドルレザーが体にしなやかになじみ、まるで抱くように支えてくれる――。それが「CAB」チェアに腰を下ろしたときの印象です。
スチールフレームに厚いなめし革のジャケットを着せる(被せる)という画期的な発想で作られた「CAB」チェアは、イタリアの建築家マリオ・ベリーニが手がけ、1977年に「カッシーナ」から発表されたもの。以後、ラウンジチェアやベッドとシリーズのラインナップを広げ、世界中、とりわけ日本で多くのファンを獲得してきました。
そんな「CAB」シリーズに近年、新しく加わったのが、ダイニングテーブル「CAB TAB」です。
異素材を見事に調和させた「CAB」シリーズは、ほかの家具との親和性が高いことも魅力の一つ。なお、ダイニングテーブル「CAB TAB」は、写真の幅241センチのほか、201センチと181センチの3種類がある。「CAB TAB」ダイニングテーブル(幅241×奥行き96×高さ74センチ)215万6000円 「CAB」アームレスチェア(幅52.5×奥行き47×高さ81/座面高43センチ)21万7800円チェア同様、カットされたいくつものレザーパーツを職人の手作業で丁寧に縫い合わせ、スチールの脚部に美しいステッチを施しながら被せたダイニングテーブルは、テーラーメイドドレスを想起させるような優美な仕上がり。
お気に入りのスカートに、上質なジャケットを合わせるように、テーブルと椅子の組み合わせを愉しみたい。「CAB」アームチェア(幅62×奥行き52×高さ81.5/座面高44.5センチ)各36万3000円/すべてカッシーナ天板には木とマーブルがあり、どちらを選んでもサドルレザーとの素材の対比が愉しめます。また、天板と脚部との組み合わせには、ホワイト、ブラック、ブラウン、レッドの4種類のカラートーンが用意されており、それぞれのカラートーンの中でサドルレザーと天板がカラーコーディネートできるようになっています。
スチールの脚部を覆う最高品質のサドルレザーに、カッシーナ社の卓越したクラフツマンシップが見て取れる。細部までイタリアメイドらしさを感じさせるテーブルは、体にぴったり合う上質な装いのように空間にフィット。使い込むほど体になじみ、味わいを深める「CAB」チェア同様、ダイニングをさらに豊かにしてくれる、新しい名品です。
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表示価格はすべて税込みです。 取材・文/冨部志保子
『家庭画報』2023年2月号掲載。この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。