日本の絶景神社巡り 第12回(全19回) 心の平安と開運を祈願して、『古事記』ゆかりの神様に会いに行く、わが家に神様をお迎えする、という2つのアプローチで日本の神様と真摯に向き合います。
前回の記事はこちら>> わが家に神様を呼ぶ。神棚を祀る
わが家の小さな神社で神様に日々の感謝を伝える
神棚やお神札立てをお祀りする場所は、明るく清浄なところ。家族が集まるリビングなどがおすすめです。向きは、太陽が昇る東向きか、日がよく当たる南向き。大人の目線よりも高い位置を選びます。場所が決まったら、新しい布巾で清め、神棚の下に半紙や白い布を敷いて、お祀りします。
「神饌(しんせん)」は、米、酒、塩、水が基本。神様が召し上がった神饌は「お下がり」と呼び、当日のうちにいただきましょう。神様の宿り木であり、聖域と俗界を隔てる結界である榊は、難しければ常緑樹の杉や樅でも構いません。
朝のご挨拶は、手と顔と口を洗い、身だしなみと心を整えてから、二拝二拍手一拝をします。より丁寧な方法は、二拝したのち神棚拝詞(左)を唱え二拝二拍手一拝をします。
最も重要なのは、神様を敬い大切にする心です。生活様式に合わせ、不作法のないように感謝をお伝えすることで、清らかな暮らしに繫がります。
一社造
扉が1つの「一社造」。手前に、天照大御神を御祭神とする伊勢神宮の神札「神宮大麻」。その後ろに「氏神神社」、さらにその後ろに「崇敬神社」となる。神様を直接拝見することは無礼とされ、扉の中に御簾がかけられることもある。
御宮 4万9500円 棚板 7万1500円 神祭具 2万5399円/すべてみす平總本店神棚 2万5850円/神棚の里三社造
お神札3社を並べる「三社造」。中央に「神宮大麻」、向かって右に「氏神神社」、向かって左に「崇敬神社」。「この順番が原則ですが、ご自身がいちばん大切にされている神様を中央にされても構いません」と岸川さん。
「鳥居付お札飾り 大」2970円 「神具セット小」1760円/神棚の里神棚 4万6750円/神棚の里「木曽桧 雲切り文字」左・小1430円 右・同ミニ1210円/ともに神棚の里マンションや2階建て一軒家の住まいでは、神棚やお神札立ての上の天井に「雲」を貼り、空に見立てるべき。神職のかたに半紙に「雲」と書いていただくか、自筆してもよい。
この神棚にいらっしゃいます
申し上げるのも恐れ多い
天照大御神や
産土大神をはじめとする神々を拝みまして
恐れ多くも慎み申し上げます
神々の広く厚い恵みをありがたく思い
尊い教えに従って
まっすぐで正しい真心をもち
誠の道から外れることなく
自分自身の務めに励み
家が栄え 健康で
世のため人のために尽くしていくことができるよう
恐れ多くも慎み申し上げます
(出典『神様が宿る家の清め方』〈大和書房刊〉監修/神田明神) 撮影/本誌・坂本正行 ●特集内の表記、ふりがなは各神社、著者の指定に準じます。
『家庭画報』2023年1月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。