撮影/本誌・西山 航白上がりの煮物は、野菜を型抜きし、各々煮て、すべて合わせて味を調える。鏡餅や松竹梅の生麩で見た目も楽しく。川瀬竹春作の梅鉢に盛る。小豆粥は、茹で小豆とさっと焼いたわれ餅を加えて塩味で調える。白磁の碗でモダンに。干支の紅白うさぎのお飾りに、つくばねを添えて。新年を祝う晴れやかな紅白の盆飾り。
正月、小正月
料理・文=三枝政代(料理家)年神様をお迎えする正月は、1年の大きな節目。しきたり通りにいかなくても、今の暮らしに合わせて、季節と日本の伝統行事を小さな一盆の空間で手軽に楽しんでみてはいかがでしょうか。
お節料理の煮物は彩り鮮やかに白上がりに。そして7日は雪の野に顔を出した若芽を七草粥に。
15日は小正月。年末から松の内まで多忙だった女性を労る日でもあり、女正月と呼ばれてきました。鏡開きで下ろした餅を小豆粥にします。
新年を祝い、稲の恵みに感謝し、家族の健康を祈ることはどの時代も変わりません。今年もよいことがありますようにと願いを込めて……。
・
連載「暮らしの中の盆遊び」記事一覧はこちら>>>