また、駒澤大学往路優勝の道筋をつける大きな役割を果たしたのが、1区を任された副主将の円選手でした。
小売りの一般企業に就職予定の円副主将は仏教学科専攻で、実家はお寺。藤田敦史ヘッドコーチいわく「いずれはお寺を継ぐのだと思いますが、この1年間、円は本当に頑張ってきました。夏合宿でも誰よりも努力していたので、最後に花開いて本当にうれしいんです」。円副主将も、大八木監督の教え子、藤田コーチもやっぱりみな熱かった!
皆さん、大八木監督が勇退を表明されたことは、すでにニュースなどでご存じかと思います。22年4月頃、4年生みなで「監督と京子さんに、まだ手にしていない三冠をプレゼントしよう!」と相談。その後、夏合宿の最終日に山野主将、円副主将、田澤選手の3人が呼ばれ、勇退の意志と三冠への熱い想いを告げられたそうです。駅伝を走れなかった選手たちも一体となっての三冠に向けた揺るぎない意志の原動力は、4年生の3人から波及した監督と京子さんへの想いにありました。
出雲駅伝と全日本大学駅伝で共に大会新記録を樹立。箱根駅伝では10時間47分11秒の総合タイムで2年ぶり8度目の総合優勝、そして史上5校目、駒澤大学では初となる三冠を達成。誰か1人に頼りきることなく全員で勝ちに行く強さが、今回の駒澤大学にはありました。おめでとうございます!
※主将、副主将は第99回箱根駅伝当時のものです。
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vol.1 青山学院大学編vol.2 順天堂大学編vol.3 駒澤大学編
『箱根駅伝』特集の掲載号
『家庭画報』2023年2月号
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撮影/鍋島徳恭 取材・文/小松庸子