世界中に愛されるその秘密 ルイ・ヴィトンのある暮らし 第11回(全14回) 旅にまつわるラゲージからその歴史を始めた「ルイ・ヴィトン」。その後、ファッション、ジュエリー、アートと、常に時代を牽引し、新しいライフスタイル “文化”を作り上げてきました。ルイ・ヴィトンが、なぜこれほど世界中の人々から愛され続けるのか。創業者の生誕200周年を迎え、さらなる進化を続けるその魅力を、パリ特別現地取材を含めご紹介します。
前回の記事はこちら>> ウォッチ&ファインジュエリーのアーティスティック・ディレクター、フランチェスカ・アムフィテアトロフに、ハイエンドなクリエイションに向き合う真髄を聞きました。
フランチェスカ・アムフィテアトロフ東京に生まれ、ローマ、ロンドンなどで暮らし、多様な文化と旅に影響を受ける。1995年からティファニーなどさまざまなブランドに携わる。2018年4月ルイ・ヴィトンのウォッチ&ファインジュエリー アーティスティック・ディレクターに就任。©LOUIS VUITTON「ルイ・ヴィトンでは
素晴らしいデザインを創造する自由があります」
Francesca Amfitheatrof(フランチェスカ・アムフィテアトロフ)
ルイ・ヴィトンがファインジュエリー部門を立ち上げたのが2001年。わずか20年余りで、ハイジュエリーブランドにも劣らない存在感を確立しました。その立役者といえるのが、アーティスティック・ディレクターのフランチェスカ・アムフィテアトロフです。
さまざまなジュエリーブランドで経験を積んだ彼女に、ルイ・ヴィトンに対する思いを聞きました。
「ウォッチ&ファインジュエリーはメゾンにとっては新分野なので、刺激的なデザインを自由に創造できるのが素晴らしいと感じています。同時にメゾンの価値観を象徴する質の高い職人技と素材もとても重要です。
私たちは『LV モノグラムスターカットダイヤモンド』と『LV モノグラムフラワーカットダイヤモンド』によってメゾンの革新性を示し、業界に革命を起こしました。また、カラーストーンに関しては最高の品質のものだけを仕入れており、今では他に抜きん出る強みとなっています」と誇らしく答えてくれました。
東京に生まれ、世界各地で成長した彼女は「冒険、旅、好奇心、エネルギーに満ちたルイ・ヴィトンの哲学は、まさに私という人間そのもの」と語ります。
「ルイ・ヴィトン生誕200周年を記念した21年のハイジュエリーコレクション『Bravery(勇敢)』では、14歳で徒歩でパリを目指したルイの様子をロックダウン中に想像し、心に響く体験をしました。最新コレクションの『Spirit(精神)』では、そのようなメゾンの精神と、神話上の生き物を通して見た“ルイ・ヴィトンウーマン”の精神を共に表現しました。
今後の新作をご紹介するのが待ちきれません。これからもルイ・ヴィトンらしいユニークな方法でお客さまとつながっていきたいと思っています」。
新たな世界、自分の本質を発見する高貴な「リバティ」
「Spirit(スピリット)」をテーマにした2022年ハイジュエリーコレクションは、メゾンのパイオニアスピリットに現代女性の「自由への飛翔」を重ね合わせたイメージを展開。5つのパートで構成されるコレクションテーマの先頭を切るのが「リバティ(自由)」。ダイヤモンドのパワフルな輝きに、スリランカとマダガスカル産サファイアが高貴な輝きを添えて。
イヤリング(WG×サファイア×ダイヤモンド)3245万円(参考価格) ネックレス(WG×サファイア×ダイヤモンド)1億1253万円(参考価格)/ともにルイ・ヴィトン(ルイ・ヴィトン クライアントサービス)メゾンの芳醇なレガシーへの讃歌。伝統の中の「デスティニー」
ルイ・ヴィトンの歴史を象徴するVモチーフに添ってトライアングルシェイプなど独自のカットによるダイヤモンドを華麗に配した「デスティニー(運命)」。グラフィカルなダイヤモンドのモダンな趣の中に、モザンビーク産のルビーがパッションを与える。
左・イヤリング(YG×Pt×ルビー×LV モノグラムスターカットダイヤモンド×ダイヤモンド)3762万円(参考価格) 右・リング(YG×Pt×ルビー×LV モノグラムフラワーカットダイヤモンド×ダイヤモンド)4983万円(参考価格)/ともにルイ・ヴィトン(ルイ・ヴィトン クライアントサービス)女性たちの情熱を守るのは、肌に完璧になじむ「ラディアンス」
「ラディアンス(輝き)」と名づけられたデザインは、ジュエリーの本質を追求した“お守り”のような存在。鏡面仕上げのイエローゴールドを縁取るダイヤモンドが、華麗なセカンドスキンのごとく手首を彩る。中央に座するスペサルティン・ガーネットは燃えるようなオレンジ色に輝き、生命力を表現している。
ブレスレット(YG×Pt×ガーネット×ダイヤモンド)8041万円(参考価格)/ルイ・ヴィトン(ルイ・ヴィトン クライアントサービス) 取材・撮影協力/ルイ・ヴィトン 撮影/小野祐次 取材・文/渡辺三津子
『家庭画報』2023年2月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。