人生を彩る時計メゾン 「リシャール・ミル」前編 透明の腕時計を作れるなんて、誰が予測できたでしょうか。ガラスのようなクリアケースの腕時計。もちろんそれは、割れやすいガラスではなく、ダイヤに次ぐ硬度を持つといわれる素材、サファイアクリスタルです。世界で初めて、サファイアクリスタルの時計ケースにチャレンジしたのは、世界トップクラスの時計製造技術を持つスイスの時計ブランド「リシャール・ミル」。かつて見たこともない衝撃的な腕時計で、我々を異次元の世界へと誘います。
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サファイアクリスタルの衝撃
地球上で最も硬い素材を腕時計のケースにサファイアクリスタルは、硬く傷がつきにくいという特性から時計の風防(ダイヤルの上の部分)に多用されてきましたが、加工が極めて難しいため時計ケースに採用したのはリシャール・ミルが初。
「RM 07-02 オートマティック サファイア」(サファイアクリスタル×ダイヤモンド、ラバーストラップ、ケース縦46.75×横32.90ミリ、自動巻き)1億8260万円/リシャール・ミル(リシャールミルジャパン)誰も見たことのない領域へ
技術で世界を魅了してきたリシャール・ミルの実力
リシャール・ミルがブランドをスタートさせたのは、2001年。創業100年以上の老舗がひしめくスイス時計産業の中では「始まったばかり」のブランドといえるでしょう。
しかし同社は、わずか20年余りで、このピラミッドの頂点に立ちました。それを可能にしたのが、誰も真似できない時計技術です。その凄さは、数字を見れば明確。
ずば抜けた時計技術の数々
〔ムーブメントの開発に1000時間〕リシャール・ミルが得意とする時計機能のひとつがトゥールビヨンです。時計が重力の影響を受けないようにするための機能ですが、これらのムーブメントの開発には約1000時間もの時間がかけられています。「RM 71-02 オートマティック トゥールビヨン タリスマン ダイアナ」(WG×サファイア×ルビー×ダイヤモンド×ラピスラズリ×ターコイズ×ホワイトマザーオブパール、メタリックレザーストラップ、ケース縦52.20×横34.40ミリ、自動巻き)6930万円/リシャール・ミル(リシャールミルジャパン)例えば、一番上で紹介したサファイアクリスタルのケース製作には、約40日間を費やしています。またケースの中に収まるムーブメントなどの開発に、1000時間以上かけることも珍しくありません。
驚異的なのは、製作日数だけではありません。テニスプレイヤーのラファエル・ナダル氏が、実際の試合中にも愛用する時計の重さは、なんと30グラム。
〔時計の重さ30グラム〕ナダル氏が愛用する時計は、ストラップの重さまで入れても、わずか30グラム。ラケットのガットを模したケーブルサスペンションで機械を固定し、カーボンファイバーを主とする新素材で同社の耐久性記録を更新しました。世界限定50本。「RM 27-04トゥールビヨン ラファエル・ナダル」(TitaCarb®、ラバーストラップ、ケース縦47.25× 横38.40ミリ、手巻き)1億3310万円/リシャール・ミル(リシャールミルジャパン)見た目のインパクトで衝撃的なデビューを遂げたフェラーリとのコラボレーションモデルは、500円玉とほぼ同じ薄さです。
〔ケースの薄さ1.75ミリ〕誰もが目を疑うほどの薄さを実現した、比類のないウルトラフラットモデル。時計の厚さは、1.75ミリしかありません。この中には、ゼンマイを動力源とする機械式のムーブメントが収まっているというから驚きです。フェラーリとの初のコラボレーションモデル。世界限定150本。「RM UP-01 フェラーリ」(チタン、ラバーストラップ、ケース縦51.00× 横39.00ミリ、手巻き)2億4750万円/リシャール・ミル(リシャールミルジャパン)誰もなしえなかった時計技術の数々で、世界中のセレブリティたちを、あっという間に虜にしてしまったのです。
表示価格はすべて税込みです。
撮影/Fumito Shibasaki 〈Donna〉 構成・文/市塚忠義
『家庭画報』2023年2月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。