第40回 「シャネル」の名品ウォッチに、これからの自分の「時」を託してみませんか
「一生もの」を手に入れるなら、どこのブランドの何にする……? もしも、そんな質問をされたら、多くの女性が真っ先に挙げるのがシャネルではないでしょうか? では、シャネルの中で何を選ぶ?と問われたら……「名品」と称賛されるものがたくさんあるので、きっと迷う方も多いと思います。
もちろん正解があるわけではないので、人それぞれですが、私の選択はウォッチ。「ええ? バッグやジャケットじゃないの?!」と思う方もいらっしゃるかもしれませんね。もちろん、それらも素晴らしいのですが、私自身いろいろ経験した上で、迷い世代の皆さんにもおすすめしたいのがウォッチです。
その理由は、時計はスタイルの核になるものであり、この先、好みが大幅にブレる可能性が少ないアイテムだから。素材のエイジングや体型の変化に左右されることなく、この先ずっと身につけられるという点でも「一生もの」にふさわしいと思います。
何より、自分の人生の「時」を刻む時計がシャネルだったら、時の「質」が変わってくるはず。未来の「時」を託すならば、やはりシャネルがいい──そんな想いでウォッチをリコメンドしたいのです。今回は、ウォッチの中から、3つのおすすめのコレクションをピックアップしました。
シャネルの世界観を体現する
凛としたフェミニンが薫る時計
「まるでボーイフレンドから借りてきたような」メンズライクな時計を、女性が身につけることで薫り立つフェミニンさ──シャネルの洋服にも通じる世界観が踏襲されているのがこの「ボーイフレンド」コレクション。存在感のあるサイズと、凛とした佇まいが私好み。キルティングレザー、ツイード、ベージュゴールドなど、ストラップの種類も豊富に揃うので、カスタマイズする感覚で選べるのも魅力です。
〈左〉メッシュ状のベージュゴールドにツイードの模様を施したブレスレットのしなやかさは圧巻。「ジュエリー感覚で楽しめる贅沢な時計。手首に寄り添うベージュゴールドの“重み”も心地いい」。「ボーイフレンド ツイード」(ベージュゴールド×ダイヤモンド、27.9×21.5㎜、クォーツ)522万5000円 〈右〉おおさわさんのお気に入りは、キルティングパターンのカーフストラップを組み合わせたSSモデル。「ダイヤモンドに縁取られた端正なラインが、私の好きなシャツやジャケットスタイルに映えそうです」。「ボーイフレンド」(SS×ダイヤモンド、27.9×21.5㎜、クォーツ)113万8500円/ともにシャネルメゾン初のウォッチが
35年の時を経て再登場
1987年にメゾン初の時計として誕生した「プルミエール」。発売当時、一大ブームとなっていた頃に私も購入し、長年愛用してきました。その伝説の時計が、昨年の秋に「プルミエール オリジナル エディション」として再登場したのです。八角形のケースは、香水「シャネルN°5」のボトルストッパーと同様にパリのヴァンドーム広場がモチーフ。ブラックレザーを編み込んだゴールドのチェーンブレスレットは、アイコニックなハンドバッグを連想させるなど、メゾンのデザインコードからインピレーションを受けているのだそう。実際に身につけて感じるのは、ブラック×ゴールドの色合いがエレガントで、手が美しく映える時計だということ。タイムレスなデザインなので、この先ずっと愛用していけることは、間違いありません。
〈左〉30数年前、おおさわさんが購入したのと同じデザインが復刻。「ひと目でシャネルとわかるシグネチャーウォッチ。私は、最近は着物に合わせることが多いです」。「プルミエール オリジナル エディション」(SSに18Kゴールドのコーティング、26.1×20㎜、クォーツ)85万8000円 〈右〉オリジナル エディションよりも小さめのサイズで、YGのケース(裏側はチタン)、ベルベットタッチのブラックラバーストラップがシック。リュウズに、YGのカメリアモチーフのチャームがついたこちらは世界1000本の限定モデル。「揺れるチャームに“大人の可愛さ”が感じられて素敵。普段マニッシュな女性がこの時計をつけていたら、意外性にハッとします」。「プルミエール カメリア コレクション」(YG×チタン×ダイヤモンド、19.7×15.2㎜、クォーツ)102万3000円(世界限定1000本)/ともにシャネル時計界に革命を起こした
モノトーンのセラミック
「時計界に革命を起こした」といわれる「J12」。発売された2000年当時、セラミックを採用した時計はほとんどなく、ホワイトとブラックのカラーリングが新鮮なインパクトをもたらしました。レーシングカーやアメリカズカップで疾走するヨットのシルエットに着想を得たというデザインは、大人のリッチなスポーティスタイルにぴったりです。
軽量でありながらキズがつきにくく、劣化もしにくいと、まさに“いいことずくめ”な高耐性セラミックを使用。「ブラック&ホワイトというのも、シャネルならではですね」。〈左〉インデックスに施された12個のダイヤモンドと、ホワイトマザーオブパールの文字盤がさりげなくフェミニン。「J12」(高耐性ホワイトセラミック×ダイヤモンド×ホワイトマザーオブパール、径33㎜、クォーツ)103万4000円 〈右〉艶やかなブラックケースと、ダイヤモンドが輝くベゼルのコントラストが粋。「J12」(高耐性ブラックセラミック×ダイヤモンド、径33㎜、クォーツ)177万1000円/ともにシャネルシャネルの時計に共通するのは、「洋服とコーディネートしやすい」ということ。そこにはファッションブランドならではのセンスが息づいているように思います。モードの一部でありつつ、しっかり「スタイルの核」となってくれる存在がシャネルのウォッチ。そして「シャネルと共に時を歩んでいる」という自信が、つける女性を輝かせてくれるのです。
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