私の最高レストラン66 第6回(全19回) 美味なる思い出は、人生の彩りとなります。創刊66周年を記念し、小誌ゆかりの著名人の「人生の思い出に残る」美食処66軒を紹介します。
前回の記事はこちら>> 人生の節目に美味が欲しい。私の最高レストラン&このひと皿
家庭画報ゆかりの著名人、著者のかたがたに「特別な思い出がある」あるいは「特別な日に訪ねたい」最高のレストランを挙げていただき、同時に愛する「このひと皿」を教えていただきました。
「ファロ」
加藤峰子シェフパティシエのスイーツ
スペシャリテの「花のタルト」を前に話が弾む三枝さんと加藤さん。同店はヴィーガンコースに定評のあるイノベーティブイタリアンレストラン。「加藤さんのお人柄も魅力。家族や友人もみなファンです」(料理家 三枝政代さん)
バナナアイスクリームやライムのムースの盛り合わせに、緑茶とスピルリナ、バジルオイルのソースを添えて。季節の色と香り、メッセージを秘めたひと皿
「初めて『花のタルト』をいただいたときのときめきは忘れられません。加藤さんは自然農法の食材を中心に想いを込めたスイーツを創られる。タルトを直接手でいただくと、花とハーブに彩られた里山の情景が浮かび、日本の里山を残したいという思いが伝わってきます」。
家庭画報で「
暮らしの中の盆あそび」を連載中の料理家、三枝政代さんのお気に入りは、銀座「ファロ」のコース料理を締めくくるデザートやプティフールです。
約10年間イタリアで研鑽を積んだシェフパティシエの加藤峰子さんは、フランス発祥の本格レストランガイド『ゴ・エ・ミヨ2022』でベストパティシエ賞に輝いた実力者。季節の花やハーブ、フルーツの味や香りを堪能できるデザートには、日本各地の志ある生産者を応援し、自然環境を守りたいという加藤さんのメッセージが込められています。
写真は沖縄産の希少な銀バナナを主役にした「花と蒼の水庭」。三枝さんは「バナナの味が爽やかですね」と目を細めていました。
Information
ファロ
東京都中央区銀座8-8-3 東京銀座資生堂ビル10階
- 昼のコース8000円~、夜のコース1万5000円~ 要予約
撮影/角田 進 取材・文/清水千佳子
『家庭画報』2023年3月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。