ソメイヨシノより少し遅れて咲く「サトザクラ」って？ 庭植えにおすすめの10品種を紹介

サトザクラ

‘紅華’という品種で、1965年に北海道の桜守、浅利政俊氏が作出。オオヤマザクラとサトザクラの雑種の交配種と推定されています。濃淡のピンクが美しい八重咲きの花が枝いっぱいに咲きます。開花期間が長いのも魅力。紅華桜＝コウカザクラとも呼ばれます。

■属科・タイプ：バラ科の落葉高木
■花期：3月〜4月

日本には魅力的なサクラがこんなにあるのかと感激！

ソメイヨシノが咲くと日本人は本当にサクラが好きなんだなーと毎年思います。自宅のベランダから見える限りでも、あちこちにソメイヨシノが咲いていて、数えてみたら20か所以上あって驚きました。

近所のマンションの外周りには3本のシダレザクラが見事な花を咲かせてくれるのですが、毎年、花期にはオーナーがわざわざライトアップして、夜桜を楽しませてくれます。枝垂れる桜の真下に立つと、なんと幸せな気持ちになることか！

今回はソメイヨシノより少し遅れて開花するサトザクラを紹介します。日本にはオオシマザクラ、ヒガンザクラ、そして各地に野生種のヤマザクラが自生しています。そして、おもにオオシマザクラを親として交配された品種がたくさんあり、それらを総称してサトザクラ＝里桜と呼んでいます。

広義では、野生種の突然変異や園芸品種全般を指してサトザクラと呼ぶ場合もあるので、サトザクラにはとても多くの種類が存在することになります。ちなみに、ソメイヨシノはオオシマザクラとエドヒガンザクラの雑種ですから、これもサトザクラの一種となります。


‘手弱女’と書いてたおやめと読みます。手弱女とはしとやかで優美な女性のこと。オオシマザクラ系の園芸品種で、花弁にしわが入るのが特徴です。枝いっぱいに花が咲くと本当にエレガント！

ソメイヨシノの清楚ながらも華やかな美しさに心を惹かれる一方で、私は個性的な園芸品種にも大きな魅力を感ぜずにはいられません。観光ガーデンや植物公園では、さまざまなサトザクラを見ることができますが、訪ねるたびに庭があったらどれを植えようかと想像しながら、勝手にランキングをして楽しんでいます。散歩道でもぜひ自宅に植えたいサクラランキングを選んでみてください。今回はおすすめの10種をピックアップして紹介します。

栽培の難易度

日当たりがよく、肥沃で水はけのよい土壌に植えます。植えつけ時に元肥を施せば、追肥の必要はありません。翌年以降は花後の5月と12月くらいに緩効性肥料を施します。地表近くにまくと根が養分を求めて上がってしまうため、株の周囲に穴を掘って施すようにします。水やりは雨まかせでかまいませんが、幼木の間は土壌が乾いたら水やりをします。剪定は12月から翌年1月に行います。切り口から菌が入ると枯れやすいので、切り口に癒合剤を塗っておくのがおすすめです。枯れ枝や古い枝を切り落とします。新しく伸びた枝には花芽がついているので、切り落とさないように気をつけます。

【難易度】
★　容易・初心者向け
★★　標準・初級〜中級者向け
★★★　少し難しい・中級〜上級者向け
★★★★　難しい・上級者向け
★★★★★　栽培環境が限られる