第45回 アクティブな迷い世代には、やっぱりトートバッグが必要です
春めく季節、皆さんのお洒落計画は順調でしょうか? だんだん春服を楽しめる日が増えてくると、新しい洋服に合わせてバッグを買い足したくなるという方も多いはず。
モードの世界では、財布やスマートフォンが入る程度のミニバッグのトレンドがしばらく続いていました。しかし、最近ブランドの展示会を回っていると、「バッグのサイズ感が回帰している」という声をしばしば耳にします。つまり、しっかり物が入る大きさへとトレンドが変化しているということ。
コロナ禍の状況も少しずつ落ち着きを見せる中で、皆さんもビジネス、プライベートを問わず、外に出る機会が増えているのではないでしょうか。そうなるとやはり、手が伸びるのは実用性のあるバッグ。トレンドの動きはそんな社会の流れを捉えているのかもしれませんね。
今回は、働く女性やアクティブな迷い世代にとって欠かせない「トートバッグ」がテーマです。季節とともに、世の中の雰囲気も明るくなりつつある今、私がおすすめしたいのは、単にものを入れるための道具ではなく、それ自身がお洒落の一部になるようなバッグ。デザイン性や素材感が楽しいアイテムをピックアップしてご紹介します!
ブランドロゴをアクセントに
存在感抜群の主役級トート
左は「ヴァレンティノ」の新たなモノグラムパターン「トワル イコノグラフ」を全面に配したトートバッグ。ジャカード織りでパターンを表現しているため、生地に表情と重厚感があり、まさに主役級の存在感を放ちます。右は「ディオール」の定番ともいえる「ディオール ブックトート」。日々の必需品を持ち運ぶのにちょうどいいサイズ感で、カジュアルにも使いやすく、シンプルなコーディネートのアクセントとしても活躍してくれそう。
ともに主張が強いアイテムのため、バッグをメインに洋服を決めるような感覚で取り入れましょう。ブランドが前に出たアイテムを大人が持つなら、全体のたたずまいを含めて考えることが重要です。“この装いだからこそ、このバッグ”という自分なりのロジックがあれば、ブランド力を味方につけることができるはず。
〈左〉横に大きなデザインは収納力抜群。手持ち用のハンドルと斜め掛けも可能なストラップのほか、内側に肩掛け用のハンドルも備え、3wayの持ち方ができる。トートバッグ(縦25×横40×マチ17㎝)32万4500円/ヴァレンティノ ガラヴァーニ(ヴァレンティノ インフォメーションデスク) 〈右〉クリスチャン・ディオールのミューズだったミッツァ・ブリカールを象徴するレオパード柄。メゾン最初のファッションショーでも登場したアイコニックなモチーフを刺繍で表現。ディオール ブックトート(縦21×横26.5×マチ14㎝)46万円/ディオール(クリスチャン ディオール)シースルーが軽やかさを演出
これからの季節に活躍間違いなしのデザイントート
ドットのモチーフが特徴的な「ピエール アルディ」の「ビュル」シリーズは、これからの季節に持ちたくなるポップな印象。インナーバッグが取り外しでき、自分好みにアレンジを楽しめる点も魅力です。シーズンごとに様々なファブリックで登場する「マックスマーラ」の「マリン」バッグから、私は特にボタニカル柄のカットワークが施されたものに注目しました。プリント柄よりも立体感があり、しっかりとしたレザーの安心感はそのまま軽やかな印象に。3点とも丸みを帯びたコロッとしたシルエットがかわいらしく、合わせる洋服も選ばないと思います。
〈上〉ドットの大きさやカラー、レザーの質感によってバリエーションも豊か。トートバッグ(縦21.5×横25×マチ14.5)17万4900円 〈中〉ハンドバッグ(縦20×横22×マチ10㎝)13万7500円/ともにピエール アルディ(ピエール アルディ 東京) 〈下〉「日常使いのほか、1泊程度の小旅行にも活躍。裏地にメッシュを張っているため、物が落ちる心配もありません」トートバッグ(縦36×横50×マチ35㎝)27万1700円/マックスマーラ(マックスマーラ ジャパン)トロピカルな素材感のバッグを
タウンで持つなら?
「夏」「海」「リゾート」……。そんなイメージが浮かぶ編み込みバッグですが、選び方や合わせ方によって、都会的な雰囲気を作ることもできるんです。素材が持つ季節感や軽やかな雰囲気を生かしつつ、日常使いするならこんなコーディネートはいかがでしょう?
「マリン」バッグは、本体からハンドルまで伸びるロープ状のレザーと、船底を模したような丸みを帯びたシェイプが特徴。トートバッグ(縦20×横40×マチ8㎝)17万500円 セーター6万3800円 帽子7万7000円 ベルト5万2800円/すべてマックスマーラ(マックスマーラ ジャパン) ブラウス6万500円 パンツ5万600円 ネックレス4万7300円 スカーフ3万7400円/すべてエス マックスマーラ(マックスマーラ ジャパン) 靴12万3200円/ジミー チュウバッグは先に紹介したマックスマーラの「マリン」と同型で、ファブリックにラフィア風素材を使ったもの。サンドベージュの生地とブラックレザーの組み合わせがソリッドな雰囲気で、トロピカル感が出すぎません。コーディネートは、ビジネスシーンでも違和感なく、このままリゾートへも行けそうな“大人のカジュアル”を意識しました。ポイントは全体の色数を絞り、落ち着いたトーンでまとめること。素材感のあるバッグがアクセントとして引き立つよう、シックなアイテムを組み合わせています。
3点とも内側に取り外し可能なミニポーチを備え、実用面も充実。〈左〉「深いブラウンはシーンを選ばず活躍してくれること間違いなし。夏以外でも持ちたくなります」トートバッグ(縦29×横34×マチ14㎝)41万3600円 〈中〉物が少ないときには、バッグの両端を内側に畳み、ボタンで留めればコンパクトに。ハンドバッグ(縦19.5×横23×マチ12㎝)39万4900円/ともにトッズ(トッズ・ジャパン) 〈右〉ブラックの縁取りは、職人が手作業でレザーのコードを編み込んでいる。ハンドバッグ(縦21×横26×マチ15㎝)39万3800円/ヴァレクストラ(ヴァレクストラ ジャパン)より季節感を取り入れたいなら編み目の表情が豊かなアイテムを。凹凸のあるクロシェ編みで仕立てられた「トッズ」と「ヴァレクストラ」のトートバッグは、クラフト感と上質感が巧みに融合し、大人の装いに新鮮さをもたらしてくれそうです。
迷い世代にとって、トートバッグは最も活躍の機会が多いバッグのひとつ。今回ご紹介しただけでも驚くほど多彩なデザインが揃う今季、実用的かつ気分を上げてくれる、自分とっての頼れる相棒を見つけたいものですね。
●お問い合わせ
ヴァレンティノ インフォメーションデスク
電話 03-6384-3512
クリスチャン ディオール
フリーダイヤル 0120-02-1947
ピエール アルディ 東京
電話 03-6712-6809
マックスマーラ ジャパン
フリーダイヤル 0120-030-535
ジミー チュウ
フリーダイヤル 0120-013-700
トッズ・ジャパン
フリーダイヤル 0120-102-578
ヴァレクストラ ジャパン
電話 03-5615-2379