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絵になる景色を生み出す花。満開の「ハナビシソウ」を観光ガーデンで

2023.04.17

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365日 花散歩に出かけよう 日々、何気なく歩く道や街で出会う花や花木の名前がわかれば、もっと散歩が楽しくなります。ガーデニングエディターの高梨さゆみさんが、季節の花や花木を毎日紹介。住宅街でも見つかる身近な植物や、人気の園芸品種もピックアップ。栽培のコツも紹介します。一覧はこちら>>

ハナビシソウ


ハナビシソウ
長野県の観光ガーデンで出会ったハナビシソウの群生です。オレンジ色の中に白や赤などが交じる景色は華やかで、見ているだけで明るい気持ちになってきます。

■属科・タイプ:ケシ科の一年草
■花期:4月〜6月

■草丈:20〜60cm

フォトジェニックな景色を生み出す花です


花菱草と書いてハナビシソウ。花菱ですから、花が菱形に見えるのが由来なのだろうと、花をよく見ると、たしかに大きめな4枚の花弁がつくる形はまん丸ではなく、少し歪んでいるのがわかります。英名のカリフォルニアポピーでも出回ります。

ハナビシソウは数輪だけが咲いていると楚々とした雰囲気なのですが、これが群生になると、「なんて素敵なシーンだろう」と感激するような絵になる景色を生み出す花です。ふんわりと開いた花がとても軽やかで、とくに花弁がつややかなので、日差しを受けると輝くような景色となり、見惚れる美しさです。

ハナビシソウには、光を感じて閉じたり開いたりする性質があるため、晴れた日の日中には、とくに花が開いて花壇のボリューム感が増します。

花色はオレンジ色が基本ですが、園芸種には白や赤、ピンクなどもあり、よく花色ミックスでタネが出回るため、オレンジ以外の花色がアクセントのように散らばった景色になります。観光ガーデンでも春〜初夏の定番花として、ハナビシソウの群生を見せてくれるところもけっこうあり、花が満開になるタイミングで訪ねてその景色を満喫しています。温暖地では4月から開花し、寒冷地では5月の連休後に開花するところが多いようです。満開になる時期を調べて、ぜひ出かけてみてください。

栽培の難易度


栽培の難易度 ★☆☆☆☆

原産地の北アメリカでは宿根草ですが、日本では夏の高温多湿に耐えられないため、一年草扱いとされます。日当たりがよく、水はけのよい場所に植えます。植えつけ時に元肥を施せば、追肥の必要はありません。地植えの場合は、水やりは雨まかせでかまいません。終わった花がらを早めに摘み取ると、次の花の開花が促され、長く楽しむことができます。

【難易度】
★ 容易・初心者向け
★★ 標準・初級〜中級者向け
★★★ 少し難しい・中級〜上級者向け
★★★★ 難しい・上級者向け
★★★★★ 栽培環境が限られる

高梨さゆみ/Sayumi Takanashi

イギリス訪問時にガーデニングの魅力に触れて以来、雑誌や本などで家庭の小さな庭やベランダでも楽しめるガーデニングのノウハウを紹介。日本、イギリスの庭を訪ね歩くほか、植物の生産現場でも取材を重ねる。
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