Tips2
同じ輝き、同じ色をリフレインさせる
お湯を注ぐと、茶葉が花のように開く中国の工芸茶。その美しい様子を楽しみたいと多美保さんは、中が透けて見える「iwaki(イワキ)」の耐熱ガラスティーポットとグラスを使いました。「ガラスポットの長所は、ティーカップなどの他のものの色柄を気にせず、どんなものにも合わせやすいところ」なのだそう。
このチャイニーズティーのコーディネートを注意深く見てみると、ミュージアムショップで見つけたという三角形の塗りのお盆の縁や、お菓子をのせたペーパーナプキン、ガラスポットの蓋部分、「クリストフル」の花器など、部分的に銀色の輝きが繰り返されていることに気がつきます。
さらには、春らしさを加えているパリの「ノエル」で見つけた花の刺繍が施されたクロスや、傍らに置かれた洋書、ボルドー色のパフィオの花色も同系色。ちょっと色を意識してみれば、格段にコーディネートのまとまりが良くなります。
ティーポットと花器は中国茶のコーディネートと同じものを使用していながらも、取り合わせるものによって印象ががらりと変わる。シックな色彩のスローで、やわらかな趣を加えて。Tips3
素材感に目を向け、西洋と東洋のものを組み合わせる
多美保さんのキッチンの棚には、いつでも数種類の紅茶の茶葉がストックされています。今日はハンガリーの名窯「ヘレンド」のカップ&ソーサーに、少しスパイシーな香りのフレーバーティーを淹れ、パーソナルチェアでゆったりと寛ぎながらのティータイムです。
スペインの家具ブランド「バレンティ」のトレーテーブルが、このプチコーディネートの舞台。「物を乗せた状態で運べ、脚が折り畳めるトレーテーブルは好きな場所に手軽に移動でき、銀の光で場が華やかになって便利です」。
「しかし、煌びやかにしすぎると落ち着かないもの。素朴な素材感を持つアイテムやプリミティブなものを取り合せることで、リラックスした雰囲気を作るんです」と置いたのは、ミャンマーの籠や、アジア製の鈍い光沢を放つ銀細工。 1枚のトレーの上に西洋と東洋が美しく調和した、コロニアルスタイルの世界が現れました。