特別席&料亭でいただく、テイクアウトで楽しむ 花見弁当で春を味わう 最終回(全12回) 水温む陽気とともに心も浮き立つ春、今年はお花見弁当を目当てに出かけてみてはいかがでしょうか? 京都の特別席で、料理店でいただく洗練の味と、春の集いに持ち寄りたいテイクアウトの美味をご紹介します。
前回の記事はこちら>> テイクアウトのお弁当を春の集いに
家族や親戚との集まりに、友人とのパーティに。蓋を開ければ歓声が上がること間違いなしの華やかなボックスを、手土産にぜひ。
たこ竹(大阪・天満)
190年の伝統を受け継ぐ大阪寿司の老舗の味
天保2(1831)年創業の大阪寿司の名店「たこ竹」。2018年に一度その歴史に幕を下ろしましたが、昨年11月に満を持して桜の名所として知られる桜ノ宮の大川の近くに新装オープン。人気のちらしや箱寿司が復活しました。
右は、鯛、焼き穴子、けら(海老と卵)の箱寿司6貫と、上巻寿司4貫を盛り合わせた「上大阪寿司」2300円。左は、昆布だしで炊いた甘めの寿司飯の上に錦糸卵と海苔を敷き詰め、鯛、穴子、海老に、自家製の海老そぼろや赤穂紫蘇、三つ葉、木の芽で彩りを添えた「上ちらし」2500円。握りたてをいただく江戸前と違い、大阪寿司は時間が経ってもおいしく味わえる手間と技術が特徴。
丹念に仕込んだ焼き穴子や鯛の酢締め、色あざやかな海老、ふっくらとした卵、甘辛味のしいたけなどをタネに用い、ちらし寿司は吹き寄せのように美しく、箱寿司は酢の物、蒸し物、焼き物、煮物と五味五色を凝縮しています。
大阪屈指の桜名所、造幣局からも近く、お花見に持ち帰っていただく頃にはタネとご飯がいい塩梅になじみ、食べ頃になります。
「たこ竹」。 Information
たこ竹
大阪市北区松ケ枝町1-29 貴王松ヶ枝ビル1階
- できれば予約を。 店頭で11時〜19時30分受け取り。 ※料理内容は食材等の都合により変更になる場合があります。
表示価格はすべて税込みです。 撮影/鍋島徳恭 取材・文/西村晶子
『家庭画報』2023年4月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。