『絵画の素』
表紙装画/岡﨑乾二郎 造本デザイン/松本直樹岡﨑乾二郎 著/岩波書店批評家、造形作家の著者による絵画論。名画や彫刻、ときには菓子のパッケージなどの画像と、それについて簡潔な言葉で本質をとらえた77篇のエッセイがまとめられている。それぞれの文末に添えられた、自身の手による絵画作品も大きな見どころだ。
一つの作品について一つの文章が書かれることもあれば、たとえば「背後にはなにも無い」と題されたエッセイでは、ポール・セザンヌ、雪舟、ヤン・ブリューゲル(父)の作品が、一つの主題をもとに流れるように綴られる。
芸術家の目を通して語られることで、絵画や彫刻が新たな魅力をもって迫り来る。
「#今月の本」の記事をもっと見る>> 『家庭画報』2023年4月号掲載。
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