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「恋の虜」を暗示する鳥籠を胸に、田園での優雅な宴に興じる男女〈LOUVREにはLOVEがある〉

2023.04.18

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短期集中連載「ルーヴル美術館展 愛を描く」

2023年3月1日から東京の国立新美術館でスタートした「ルーヴル美術館展 愛を描く」。ルーヴル美術館に所蔵される膨大な作品の中から、16世紀から19世紀半ばまでに描かれた、愛をテーマにした73点の絵画が出展されています。パリ在住の美術展プロデューサー・今津京子さんに、知られざる愛の名画の秘密を教えていただきましょう。記事の最後には鑑賞券のプレゼントもあります。連載一覧はこちら>>

第12回
ニコラ・ランクレ《鳥籠》


ニコラ・ランクレ《鳥籠》

ニコラ・ランクレ《鳥籠》1735年頃 油彩/カンヴァス Photo (c) RMN-Grand Palais (musée du Louvre) / Michel Urtado / distributed by AMF-DNPartcom


17世紀のオランダに続いて、18世紀フランスの作家たちも、現実世界の人間模様を描きました。

「フェット・ギャラント(雅なる宴)」と呼ばれる、田園風景を舞台に上流階級の男女が会話やダンスをしながら戯れる姿を優雅かつ繊細に描写した絵画が流行します。どこか浮世離れした浮遊感が、私にはギリシャ神話の絵画の世界と重なるように感じます。

この作品では、のどかな風景を舞台に、女性が一羽の鳥の入った鳥籠を持って男性と見つめ合っています。当時、若い女性が鳥籠を持つ図像は、恋の虜となる幸福の寓意であったそうです。


『ルーヴル美術館展 愛を描く』




写真提供/日本テレビ放送網

西洋社会における様々な愛の概念が絵画芸術にどのように描出されてきたのか、ルーヴル美術館の膨大なコレクションから精選された73点の絵画を通して浮き彫りする。16世紀から19世紀半ばまで、ヨーロッパ各国の画家による作品から愛の表現の諸相を紐解く、かつてない趣向の展覧会。

東京展:国立新美術館 企画展示室1E(東京・六本木)
会期:~2023年6月12日(月)
開館時間:10時~18時(金・土曜日は20時まで。入場は閉館の30分前まで)
観覧料:一般2100円/大学生1400円/高校生1000円
休館日:火曜(5月2日は開館)
お問い合わせ:050-5541-8600(ハローダイヤル)
公式サイト:https://www.ntv.co.jp/love_louvre/

京都展:京都市京セラ美術館
2023年6月27日(火)~9月24日(日)
※詳しい入館方法や最新情報は展覧会公式サイトでお確かめください。




【家庭画報.com会員限定】プレゼントのお知らせ



抽選で10名様に本展の鑑賞券をプレゼントします
応募には、家庭画報.comの会員登録(無料)が必要です。
未登録の方は〔ご応募はこちら〕ボタンから「新規会員登録」へお進みください。
応募締め切り:2023年5月5日(金)23:59まで

注意事項(必ずお読みください)
●当選の発表はプレゼント書籍の発送をもってかえさせていただきます。抽選結果に関するお問い合わせはお答えしかねます。
●住所不明・長期不在等で届かなかった場合は、当選を無効とさせていただきます。

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今津京子/Kyoko Imazu



撮影/小野裕次

美術展プロデューサー。パリをベースに、今回の「ルーヴル美術館展 愛を描く」、「ガブリエル・シャネル展 Manifeste de Mode」(2022年)、「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」(2020年)、「モネ展」(2015年)など、40年にわたり数十を超える大型展覧会の企画に携わる。

日仏英の3か国語を操り、美術、ファッションなどの分野でジャーナリストとしても活動。音楽、演劇、料理、アンティークなどアール・ド・ヴィーヴルをこよなく愛する。
表示価格はすべて税込みです。
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