おなかまわりにはエネルギーをため込む働きがある白色脂肪細胞が多く存在し、腹筋運動で脂肪を燃焼させてやせるのは至難の業だ。一方、エネルギーを消費する脂肪細胞もあります。それが褐色脂肪細胞です。褐色脂肪細胞を活性化させ、脂肪を燃焼させることで基礎代謝量が高まるため、ダイエット効果が期待できるのです。
「褐色脂肪細胞が特に多く存在するのが肩甲骨まわりです。この部分をよく動かして褐色脂肪細胞を刺激し活性化させましょう」と池田先生。
その運動としては肩甲骨を寄せたり広げたりする動きを繰り返すのがおすすめですが、肩をグルグル回すだけでもいいそうです。基礎代謝量を高めるには、これらの運動を一日に何度もこまめに行うことがポイントです。
●脂肪細胞の性質を知り、効率的に減量を
脂肪細胞の種類とその性質
『科学が証明!「食べる時間」ダイエット』(池田充宏著・徳間書店刊)を参考に作成脂肪細胞には「白色脂肪細胞」と「褐色脂肪細胞」の2種類があり、前者にはエネルギーをため込み、後者にはエネルギーを消費するという正反対の働きがある。白色脂肪細胞は腹部から臀部にかけて多く存在し、おなかまわりは体内で最も太りやすい部分だ。
一方、やせている人は脂肪が燃焼しやすく蓄積されにくいのは褐色脂肪細胞が発達しているからだ。やせていて血糖値が正常な人ほどよく発達していることがわかっている。
イラスト/平松昭子 取材・文/渡辺千鶴
『家庭画報』2023年5月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。