現代のリーダー、経営者たちの心に響く「徳川家康の言葉」。両口屋是清 代表取締役社長 篠田尚久さん

名古屋圏のリーダーに聞く「徳川家康の生き方に学ぶこと」

幼少期を人質として過ごし、その後も苦労と忍耐を重ねながら天下を取った家康が残した言葉は、多くの現代のリーダーたちの座右の銘にもなっています。家康にゆかりのある東海地方で発展してきた企業のトップに語っていただきました。

『徳川家康公御画像』絹本著色（部分）伝狩野了琢筆 日光東照宮蔵
東照大権現として神格化された家康像。

両口屋是清　代表取締役社長　篠田尚久さん

本社所在地：愛知県名古屋市
主な事業内容：1634年創業。和菓子の製造、販売。

1）「心に留めている名言」と「家康の生き方に学んだこと」

「不自由を常と思えば不足なし。心に望みおこらば困窮した時を思い出すべし」

「願い正しければ時至れば必ず成就する」

家康は乱世を生き抜いた経験から、突出した忍耐力を持つようになりました。そして周囲の人材を何よりも大切な「宝」とし、優れた人材育成を成し遂げたかただと思います。

常に「組織力」を考え、それを強く意識したうえでの「適材適所」の登用はすばらしく、とても影響を受けています。また組織にとって必要な情報収集を怠らなかったことも、大いに学ぶべきことだと思っています。

（2）名古屋圏の人々の気質や魅力

名古屋圏の人々は、地元愛に溢れ、自分が仲間だと認める人には尽くし、仲間と強い絆で結ばれています。地元の仲間との結びつきが強い半面、外の文化を受け入れにくく、話をすることも得意ではないという内弁慶なところがあります。

基本的には何事にも真っすぐ、真面目に取り組む性質が強くあり、努力も惜しまないという堅実さも持ち合わせています。