驚き&圧巻！北イングランドのガーデンで咲いていた「デルフィニウム」

デルフィニウム

淡いパープル系がとてもエレガント。八重咲きの花が密につくエラータム系の品種です。

■属科・タイプ：キンポウゲ科の一年草、または宿根草
■花期：5月〜6月

■草丈：20〜150cm

ボリューム感のある花穂の美しさに圧倒されます

白やピンク、紫などの花色がありますが、デルフィニウムといえば鮮やかなブルー系の花が頭に浮かびます。青、青紫、水色など少し異なるブルーがあり、それが庭で並び咲くと、爽やかで美しい景色になります。

ただ、デルフィニウムは冷涼な気候を好むため、高温多湿の日本の温暖地ではなかなか咲いているシーンに出会えないかもしれません。切り花では昔からよく出回るので、花屋さんで美しい長い花穂をご覧になったかたも多いと思います。

デルフィニウムには、長い花穂にびっしりと八重の花を咲かせるエラータム系、枝分かれした茎に小花を咲かせるシネンシス系、両者の中間タイプのベラドンナ系などがあります。なかでも存在感を放つのがエラータム系で、長いだけでなくボリューム感もある花穂は本当に見応えがあります。


北イングランドのガーデンで咲いていたエラータム系のデルフィニウム。ボリューム感ある花穂が並ぶシーンは圧巻でした。

初めてイギリスを訪ねた際、泊めてもらったB&B（ベッド&ブレックファスト）の庭で、このエラータム系がたくさん咲いているのを見て、その美しさに圧倒されました。

それまで、エラータム系のデルフィニウムは切り花でしか見たことがなかったので、私の身長ほどまで草丈が伸び、それが支柱なしでしっかり自立していることにも驚きました。このデルフィニウム、根はいったいどうなっているのだろう？これだけボリュームのある花穂をどうやって支えているのだろう？魅力的な花とともに土の中の根がとても気になり、それが園芸への興味につながりました。

最近では、エラータム系でも草丈が40〜50cmと低めの品種なども出回り、自宅の庭などでも栽培するかたが増えています。あの美しいブルーが自分の庭で咲いていたら、どれほど気持ちがよいことか、とうらやましくなります。そんなブルーがちらっと見えないかなぁと気にしながら散歩をしています。

栽培の難易度

ヨーロッパの山間の涼しいエリアが原産で、本来は宿根草ですが、日本では夏の高温多湿に耐えられないため一年草扱いとされています。日当たりがよく、水はけのよい土壌に植えます。植えつけ時に元肥を施し、たっぷりと水やりします。その後の水やりは雨まかせでかまいませんが、土壌がカラカラに乾いているときには水やりをします。開花するまでは1週間に一度、規定より薄めに希釈した液肥を与えると、立派な花穂がつきます。咲き終わった花がらはこまめに摘み取り、黄色くなった葉も摘み取ります。

【難易度】
★　容易・初心者向け
★★　標準・初級〜中級者向け
★★★　少し難しい・中級〜上級者向け
★★★★　難しい・上級者向け
★★★★★　栽培環境が限られる