華やかにエレガントに進化。ふんわり、かわいらしい「アスチルベ」

アスチルベ

淡いピンクのアスチルベのかわいらしさに胸キュンです。このふんわりさがアスチルベの大きな魅力です。

■属科・タイプ：ユキノシタ科の宿根草
■花期：5月〜7月

■草丈：20〜120cm

華やかでエレガントな花穂をあらためて美しいと認識

今日ご紹介するのは、最近、私が注目している宿根草、アスチルベです。アスチルベは日本にも自生種があるなじみの深い花です。耐陰性があることから、半日陰や北側の庭によく利用され、散歩道でも花が咲いているのをよく見かけていました。

「でも、アスチルベってこんなに素敵な景色を生み出す花だったっけ？」と、あらためてその魅力を再認識しています。

庭巡りをしていると、この時期にまず目が行くのがアスチルベです。ヨーロッパで育種された園芸品種が豊富に出回るようになり、今までにない華やかな花色や、大きな花穂のタイプなど、華やかな雰囲気のアスチルベに新鮮さを感じています。

従来のアスチルベよりボリューム感があり、インパクトの強いアスチルベを数株かためて植えていると、とにかくよく目立つのです。花色がパッと目に飛び込んでくると同時にふんわりとした花姿も目に焼き付いて、「なんて素敵なシーンだろう」と魅了されます。

プロのガーデナーさんの見せ方がとても上手なこともあると思いますが、家の北側で咲いているときとは異なる印象で、つい、「いつからこんなに素敵になったの？」と感じるわけです。


神奈川県のガーデンで見かけた‘タケッティ スペルバ’という園芸品種。草丈が120cmほどまで伸び、青みが混じるピンクの花色は見たことのない美しさ。ガーデナーさんは「アスチルベの女王と呼びたい品種」と話していました。

花期が梅雨と重なるので、雨の中でアスチルベを見ることもよくあります。カップ状の大きな花は雨で傷みやすいのですが、アスチルベは雨に強く、濡れたままきれいに咲き続けてくれます。

多湿に強く、根腐れの心配もいらない性質をみると、やはり日本に自生する種類の、日本の気候環境に慣れた性質が受け継がれているのかなとも感じます。この時期ならではの美しい景色を見せてくれるアスチルベ、皆さまも散歩道で探してみてください。

栽培の難易度

日なたでも栽培できますが、夏の高温にやや弱いので、明るい日陰や木陰など、直射日光を避けられる場所に植えるのがおすすめです。水はけのよい土壌に元肥を施して植えつけ、たっぷりと水やりします。その後の水やりは雨まかせでかまいませんが、やや湿り気のある土壌を好むので、雨が降らない日が続いたら水やりをします。夏の高温期は、腐葉土などで株元をマルチングしておきます。花穂がすべて咲き終わったら根元から摘み取ります。耐寒性は強いので、温暖地ではとくに対策をしなくても冬越しできます。

【難易度】
★　容易・初心者向け
★★　標準・初級〜中級者向け
★★★　少し難しい・中級〜上級者向け
★★★★　難しい・上級者向け
★★★★★　栽培環境が限られる