和菓子「水無月」をイメージした三角形のガラス板を重ね合わせて折敷にする。かき氷は3色。バタフライピーの青には、白玉とエディブルフラワーを飾って華やかに。マスカットの緑には、梅の甘煮、じゅん菜、もみじ型や魚型に抜いた寒天寄せ。マンゴーのオレンジには、茗荷と羊羹を添えて。
料理・文=三枝政代(料理家)6月、一年のうちで最も昼が長くなる夏至の夜には、キャンドルナイトイベントがよく行われます。キャンドルの灯で過ごす時間には、平和や自然への思いを巡らせます。
夏が始まる頃は氷室開きの時期。山の洞窟で作られた氷を蓄えておく場所を氷室といい、昔、氷は天皇や将軍家に献上される貴重なものでした。庶民は代わりに白ういろうを氷に見立て、三角に切り、小豆餡をのせて食しました。
現在も「水無月」という和菓子で親しまれています。氷室の氷にあやかり、近年進化し続けているかき氷を、梅の甘煮、茗荷、じゅん菜など、旬の味覚とともに味わえば、体中に涼しい風が吹き抜けてゆきます。
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