『ゴリラ裁判の日』
イラストレーション/田渕正敏 ブックデザイン/鈴木成一デザイン室須藤古都離 著/講談社主人公は、カメルーン生まれのニシローランドゴリラ、ローズ。人間の言葉を理解し、手話を音声化する技術によって会話もできる。
アメリカの動物園で暮らすようになるが、夫のゴリラ、オマリが檻に落ちた人間の子どもを守るために射殺されてしまう。
ローズはとっさに警察に通報するが、警官が話を聞いたのは隣にいた園長。有能な弁護士とともに動物園を相手に裁判を起こすが陪審員の理解は得られない。
常にフェアであろうとする1頭のゴリラの生き方から、正義とは何かを考えさせられる。2022年第64回メフィスト賞受賞作。
「#今月の本」の記事をもっと見る>> 『家庭画報』2023年6月号掲載。
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