【作り方】
1:玉ねぎ1/2 個分は皮付きのまま横半分に切り、根がついているほうの断面をオリーブオイルを塗ったホイルに貼り付け、フライパンで断面が真っ黒に炭化するまで焼く。
2:ミルポワを作る。残りの玉ねぎ1個半は大きめの角切りにする。セロリ、にんじんも同様に切り、少しずつフードプロセッサーにかけて粗みじん切りにする。
3:2にトマトペーストと卵白を入れて攪拌する。野菜はペースト状にせず、細かなみじん切り状態に。
4:鍋に鶏挽き肉を入れたところへ、3のミルポワの1/3 量を加えて、挽き肉をほぐしながら軽くなじませる。残りのミルポワも加え、肉の粒と粒の間に野菜が入り込むようにしっかりと混ぜる。
5:4に鶏のフォンを何回かに分けながら混ぜ込んだら、中火にかける。
6:沸くまでの間、具が底に沈んでくるので、木べらを鍋の中心に差し込み、全体を大きくかき混ぜるのではなく、木べらの柄は中心からずらさずに、鍋底だけをなぞるようにしながら徐々に温度を上げていく。50℃を超えると卵白が凝固し始め、モロモロしたミンチ状からハンバーグ状に固まってくる。そうすると、鍋底にもつかなくなるので、崩さないように木べらを抜く。
7:そのまま火を弱めてしばらくすると、中心が盛り上がってくるのでドーナツ状に穴を開けると、中のスープが対流し始める。鍋の縁に浮いてきたアクは取り除く。ここでブーケガルニを入れ、紐を鍋の取っ手に結びつける。
ヘタを取ったトマトを手で割り入れ、1で焼いた玉ねぎも入れる。トマトでわずかな酸味を加えることで、抜けが出てクリアな味わいに。炭化した玉ねぎは、卵白同様、アクを吸着させる役目がある。
8:このまま約4時間、触らずに火にかける。対流によりスープがキャラメリゼ(糖化)することで、徐々に深い琥珀色に変化していく。
9:4時間後、ブーケガルニと玉ねぎを取り出す。シノワを二重にして間に濾紙を挟み、スープを漉す。おおよそ5リットルのコンソメスープが出来上がる。漉した後の具に同量の水を入れてもう一度煮出せば、二番だしがとれる。フランのだしに使ったり、ブイヨンの代わりに。
10:スープとしていただくのであれば、食べる前に人数分を鍋に取り分けて温め、塩で味を調え、4人分で3滴程度のシェリー酒を垂らす。