250年に一度の「革命」たるものがやってくる時期
文/鏡リュウジ 占星術研究家・翻訳家鏡リュウジ/占星術研究家・翻訳家。京都文教大学客員教授。英国占星術協会会員。国際基督教大学大学院修了。ポップな星占いから学術書の翻訳まで幅広く活躍。日本の占星術、占いのイメージを一新、牽引し続けている。著書に『占星術の文化誌』、『タロットの秘密』、訳書に『魂のコード』ほか多数。「上なるもののごとく、下もかくあり」(As Above, So Below)。中世から伝わる神秘思想の聖典「エメラルド板」に刻まれていたという格言です。
科学が発達する以前、賢者たちは近代の科学法則とはまた違った仕方でこの宇宙を理解しようとしていました。物理的な因果関係でこの世界のなりたちをとらえようとするのではなく、大いなる宇宙とこの地上世界、そして人間が相似の関係にあり、両者が互いを映しあい呼応しあうと考えていたのです。
とすれば人間は一つの小さな宇宙。だからこそ、上なる星たちの動きを見つめることでこの人間の心と運命の移ろいを理解することができるはず。
これが占星術という思想の根幹にあるのです。実際、不思議なことに惑星たちの動きは人間社会の時代精神をよく映し出しているようにも見えます。