稽古場や楽屋でコーヒーを嗜むことが多いという河原さんは、手に取って使ってみたくなるような風合いの器が好みなのだとか。「博多通りもん」は選りすぐったいんげん豆とフレッシュバターで作られた白餡が舌の上でとろける。コーヒーとともにほっと和むひとときに。
福岡を拠点に、国内外で活躍している箏奏者の河原抄子さん。一般的な箏の大きさである十三絃とともに、十七絃という大型の箏での演奏を活動の中心に据えています。
「後を引くおいしさでわたしも大好きな博多通りもん。お茶はもちろん、コーヒーにもよく合いますし、楽屋に置いておくと、海外の共演者たちの間でもとても評判です」
仕事柄もあり、きものは河原さんにとって慣れ親しんだ装い。母譲りの一着を通して会話が広がったり、きもの好きのかたから喜ばれたりするのだそう。
「福岡近郊でしか販売していない博多通りもんをお贈りすることも、会話のきっかけになりますね。甘いものが苦手な男性にも受けています」
愛犬家らしく、贈り物に添える一筆箋にも犬柄を選んで。「鳩居堂」製のものがお気に入り。「博多通りもん」は、モンドセレクション金賞を17年連続受賞。古来、海外に開かれた都市であるとともにまんじゅう発祥の地である博多にふさわしい“西洋和菓子”。12個入り1480円/明月堂 河原抄子さん(かわはら・しょうこ)さん
福岡市出身。
幼少より祖母、母から箏の手ほどきを受け、16歳より宮城道雄氏に教えを受けていた菊地悌子氏に師事する。東京藝術大学音楽学部邦楽科卒業。これまで国際交流基金の助成により、スペイン・イギリス・韓国の公演に参加。その他、アメリカ・ドイツ・スイスなどでも招聘公演を行っている。昨年12月には、姉の伴子さんと初の姉妹によるジョイントリサイタルを開催。東京ではヤマハホールにて公演を行った。
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撮影/権藤 真(人物) 本誌・西山 航(静物) 取材・文/杉谷しのぶ
「家庭画報」2018年4月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。