石川・富山・ 福井「北陸」三都物語 第13回(全23回) 2024年に新幹線でつながる北陸3県は、その地の文化を発信する新たなスポットが次々と誕生し、今、最も注目を集めるエリアです。アート、伝統工芸、日本酒や美食処など、魅力溢れる夏の北陸をご案内します。
前回の記事はこちら>> 南砺(なんと)
手仕事の里の逸品を旅土産に
木製の福光チョボ人形5体セット3500円。棟方志功記念館「愛染苑」にて販売。〔福光〕手作りだからこそ実感する「麹のチカラ」
石黒種麹店
右奥より、蔵出し味噌760円、麹職人のこだわり味噌1290円、昔ながらの麹あま酒360円、塩こうじ790円。北陸ではこちら1軒のみ、全国でも数少ない種麹店。
伝統の「こうじ蓋製法」は木製の蓋に種麹を混ぜた米を入れ、木棚に並べて発酵させる製法で職人が手で温度や湿度を感じ取り、調整するなどすべて手作業で行われます。できあがった米麹から作られる発酵食品は、自然な甘みと深いうまみが特徴です。
「麹」の暖簾が目印。富山県南砺市福光新町54
TEL:0763(52)0128
(営)9時~18時(土曜・日曜、祝日は10時~17時) 第1・3・5日曜定休
〔井波〕木くずから作る「旅の香り」
CANO(カノ)
旅香合1万9800円。木彫りの町らしい旅と香りをテーマにしたショップが今春オープン。彫刻を制作する過程で出るクスノキなどの木くずを蒸留し、エッセンシャルオイルとして製品化。
写真の「旅香合」は、木彫刻家と木工職人が作ったアロマディフューザー。精油の小瓶と好きな場所にかけられる香玉のセットで好みの香りを旅先へ持ち運ぶことができます。
店内でオリジナルフレグランスを作るワークショップも開催。富山県南砺市本町3-42
(営)10時~12時(ワークショップ)、13時~17時(ショールーム) 月曜~水曜定休
来店、ワークショップともにHPにて要予約
https://www.cano-caori.com〔井波〕木彫の町の技とセンスが集結
季ノ実
上・栃プレート 拭き漆(kinomi)9800円~。左・いつもより2粒少ないコーヒーメジャースプーン(トモル工房)1万1000円。日本有数の木彫刻の産地である井波にあるギャラリーショップ。日常でも使いやすい木製品を扱います。写真の「栃プレート」は、銘木店、挽物師、彫刻家、漆芸家など徒歩5分圏内に住む作家・職人を行き交いながら制作される井波を象徴するアイテム。
ショップを通して大型作品のオーダーも可。個性あるセレクトの食品類もお土産に。
燻製ポテトチップス(nomi)720円。木工小物が並ぶ。富山県南砺市山見1001 (営)10時~17時 月曜~水曜定休
〔城端〕希少な繭が生み出す「しけ絹」の心地よさを日常で
松井機業「JOHANAS(ヨハナス)」
ストール2万2000円~、しけ絹ストール3万3000円~。絹織物の産地・城端の機織り工場から生まれたシルクブランド。日常にまとう服飾・生活雑貨を製作販売し、全国でも珍しい「しけ絹」と呼ばれる2頭の蚕が創り出す「玉糸」で製織したアイテムを手がけています。
ストールは、小豆や花びら、麻炭など自然素材で染めたものや縦糸と横糸を変化させたもの、フリンジ仕立てなどバリエーションも多彩です。
松井機業6代目の松井紀子さん。しけ絹の日傘(麻炭1/9)11万円(受注生産で納期は半年後)富山県南砺市城端3393 TEL:0763(62)1230 (営)8時~17時(ショールーム) 土曜・日曜定休 ショールーム来店は要予約
撮影/本誌・西山 航 取材・文/直江磨美 協力/とやま観光推進機構、南砺市観光協会
『家庭画報』2023年7月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。