お2人の間にいるのは野村先生が20代から飼い続けているドーベルマンの5代目、ビクター。3歳の雄で体重64キロ、ボール遊びが大好きです。(松岡さん)ジャケット、シャツ、パンツ、ネクタイ、チーフ、靴/コナカ犬のおかげで健康になった友人の恩返し生活
「人は動物を愛することで健康で幸せな人生をおくれるんですね」──松岡さん
松岡 人間の健康を考えたとき、動物を飼うのはいいことでしょうか?
野村 とってもいいことです。老け方が違う。まず、犬や猫を愛する感情はセロトニン、オキシトシン、ドーパミンという、幸福感をもたらす脳内物質を分泌させますから、心の健康にいい。これらの脳内物質は、恋人と目が合ったときより、愛犬と目が合ったときのほうが出るんですよ。
松岡 本当ですか?
野村 あとね、犬を飼うと、いろいろやることがあるわけです。えさや水をやって、食器を洗って、散歩行って、おもちゃで遊んで、毛をとかして。
松岡 僕も毎日やってますよ。ティーカッププードルがいるので。
野村 そうでしょう? ほかにも、予防注射のために動物病院に行ったり、動物のおもちゃを買いにホームセンターに行ったりして、自然に運動しているから、体にもいい。僕の友人は高血圧で心臓病でいぼ痔だったんだけど、犬を拾って飼ったら全部治ったの。
松岡 どういうことですか!?
野村 森の中で木につながれて捨てられていた犬を見つけて、かわいそうに思い放してやったら、犬が「ありがとうございます!」といわんばかりに、彼のキャンピングカーに乗ってきたんだそうです。以来、友人は毎朝5時に起きて犬の散歩をするようになり、すっかり健康になりました。十数年経った今、「犬が来なかったら、俺は死んでた。1人だと椅子から立つことすらしないから」といって、老いた愛犬を徹夜で看病し、うちにもまじめに通っています。「恩返しだよ」といってね。
松岡 ご友人にとっても犬にとっても、幸せな出会いでしたね。