たるみ悩みを最短ルートで解決。若さはフェイスラインで決まる 第2回(全11回) 長く続いたマスク生活の影響でクローズアップされているたるみの問題。自分が思っている以上に視線を浴び、見た目年齢を決めているポイントがフェイスラインです。たるみの原因に鋭く切り込んだ化粧品や、施術やサロンケア、姿勢改善からのアプローチなど、フェイスラインに早く“結果”が見えてくる解決策を取材しました。
前回の記事はこちら>> 姿勢の悪さからくる「スマホ首」がたるみや二重あごを加速させています
整形外科医・スポーツドクター
中村格子先生Dr. KAKUKO スポーツクリニック院長。スポーツと医療の架け橋として、多くの人の健康で美しい人生をサポートすべく、クリニックでの診療に加えて、メディアでも多数活動。この特集で紹介する治療を受けたり、効果の高い化粧品を使っても、背中を丸めて頭が前に突き出た姿勢のままでは、顔のたるみは一向に改善されません。最近よく耳にする“スマートフォンの画面をのぞきこんだ”ような状態です。
「皮膚や筋膜が前に引っ張られてたるみに直結するうえ、首こり肩こりからくるむくみがフェイスラインのもたつきを招きます」と整形外科医の中村格子先生。
「前のめりの姿勢を正し、頭を本来あるべき位置に戻すことが、たるみ解消の第一歩です」。
正しい姿勢を保つための筋肉を働かせましょう
家庭画報世代の姿勢のくずれはスマホを見る日常的なくせだけではなく、筋力の衰えが大きく関係しています。
「正しい姿勢を保つには骨盤を立てる筋肉、背筋を伸ばす背中とおなかの筋肉、肩甲骨を寄せて胸を開く筋肉、重さ5、6キロもある頭を支える後頚部の筋肉などの働きが必要です。年齢とともに筋肉の質と量が低下することで、正しい姿勢をキープしにくくなるのです」。
姿勢のくずれ方は2パターンに大別されます。一つは華奢な人がなりやすい「ダウンショルダー」。もともとの筋量が少なく、体を支えられず肩の位置も下がりがちに。
もう一つはぽっちゃり体型の人がなりやすい「ラウンドバック」。肩の位置は保たれているものの、背中のカーブがまるく、首が埋もれたように短くなります。
「姿勢をリセットする時間を意識的にもちましょう。動作修正を繰り返すことで、正しい姿勢が習慣化されます」。
50代以降で始まる姿勢のくずれ肩の位置がぐっと下がり、なで肩になるダウンショルダー。首が鎖骨に埋もれて短くなるラウンドバック。どちらも背中が丸まり、肩の真上にくるべき頭が前に出ています。老けて見えるだけでなく、さまざまな体調不良の原因に。
〔特集〕たるみ悩みを最短ルートで解決 若さはフェイスラインで決まる(全11回)
撮影/高嶋佳代 モデル/桐生ちづる イラスト/緒方 環、にれいさちこ 取材・文/佐藤由喜美
『家庭画報』2023年7月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。