台湾、開運旅へ 第9回(全19回) 風水が生活の基盤にある台湾の人々にとって、開運スポットの寺廟で祈り、運気がいい場所を訪れるのは誰もが行う日常の一環です。風水師や台湾マダムに聞いた台湾、開運旅へご案内します。
前回の記事はこちら>> おいしく食べて、心と体を整える「開運メニュー」
〔2020年以降にオープンした、今、台湾マダムが注目するレストラン〕
台湾ではお店を開く際、ご縁のある風水師さんに立地や内観の相談をすることから始めます。運気のいい場所にあり、パワーチャージできるメニューが話題のお店をご紹介します。
Curious Table(キュリアス テーブル)
2022年〜
今シーズンのテーマコンセプトは"職業"。この「画家」というメニューにはカボチャやかぶ、ナス、黒ニンニクなどが使われている。スイートコーンから作られたキャンバスももちろん食べられる。食材の味が凝縮された、遊び心溢れる野菜料理のコース
“台湾素食(タイワンスーシー)”という言葉をご存じでしょうか。元々はお寺の精進料理を指していましたが、最近は野菜料理が健康面や動物保護の側面からも注目され、台湾の人々にとってもはや日常食の一つ。
そのように素食意識が高い台湾で今、話題の一軒が「Curious Table」。肉や小麦粉をいっさい使わない、野菜料理のコースがコンセプトです。
シェフの徐兆麟(シューヂャオリン)さん自ら、本当においしいと思える食材を探して台南や雲林、花蓮、台東などの農家を回り、多くの食材を直接仕入れています。
徐さんがベジアリアン料理のシェフになったのは、6年ほど前のこと。「生き物を使わないコース料理にトライしてみたかったんです。肉や魚の料理の発想とはまったく違う。野菜の色をいかにバランスよく使い、その味をどれだけ強弱をつけて引き出せるか。お客さまには旬の食材で表現するファンタジーだと思って、パワーチャージいただければ」。
“好奇心”という店名の通り、シェフ自ら野菜が持つ無限の可能性に対し、好奇心を持って取り組んでいます。20代から60代の女性が主な客層ですが、意外にも7割がベジタリアンではなく、野菜を味わいに来店されているのだそうです。実際、ひと皿ひと皿に楽しい驚きが満載。台湾野菜のコース料理全13品で、体も心も元気になること請け合いです。
「音楽家」では、台湾食材の採れたてスイーツコーンや黒いコーンを味わって。徐さんにネーミングの意図を尋ねると、「食べてもらえればわかります(笑)」。確かに、口の中でいろいろ鳴り響く様子はさながら演奏会のよう。シェフの徐さん。リージェントホテル地下2階の入り口。その日のメニューはQRコードから読み込む仕掛け。遊び心が溢れている。併設のバーカウンター。 Information
Curious Table(キュリアス テーブル)
台北市中山區中山北路二段39巷3號 Regent Galleria B2
撮影/阿部 浩 コーディネート/TOP TAIWAN 構成・取材・文/小松庸子 取材協力/台湾観光局 ●NTD1=約4.5円(2023年6月8日現在)。掲載した商品やサービス等の価格は2023年6月8日現在のものです。価格には注意書きがない限り、税金が10%加算されます。●台湾への国際電話は、国番号「886」をつけ、最初の「0」を外しておかけください。●お店は臨時休業の場合もあります。営業日を確認のうえ訪問されることをおすすめします。
『家庭画報』2023年8月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。