新「軽井沢」で楽しむ夏 第9回(全25回) 古くから、文化人、芸術家、財界・学会などの知識人に愛され続けたこの地では、住民の見識・美意識が高く、“本物”しか残らない文化があるといわれます。本物の軽井沢文化を担う住み手の暮らしを追いながら、名門避暑地たる所以を探りました。
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手前はじゃがいもと帆立貝のガレット、佐久産コシヒカリとそばの実、春菊のリゾット。奥は「浅間ファーマーズ」や「柳沢農園」の野菜を使ったサラダ。世界的建築家が手がけた空間で味わうモダンフレンチ
窓に広がる緑のパノラマと温かな木組みに囲まれ、まるで自然と一体となったかのよう。2022年7月、建築家の坂茂氏が手がけたホテル「ししいわハウス軽井沢 No.2」が中軽井沢に誕生しました。
ホテル唯一のレストラン「ショラ」では軽井沢近郊の自然を存分に味わうモダンフレンチがいただけます。例えばリゾットには佐久の米や信州のそばの実を使用。地元農家の野菜が15種以上入ったサラダは野菜を一つ一つ味わってほしいと箸が添えられます。
軽井沢を訪れ、野菜の豊かさに驚いたという岡本将士シェフ。「野菜をはじめ、肉や酒なども素晴らしい生産者がいらっしゃいます。彼らの思いを伝えながらこの地の恵みを表現したい」。ときにはシェフ自らきのこやクレソンなどを採りに行くことも。
“素材ありき”で作られた料理は、シンプルながら自然の力強さも秘めています。
「軽井沢ガーデンファーム」のいちごのデザート、もみの木の香りを移したアイスクリーム。希少な「ダボス牧場」の短角牛を、かきと葉わさびのグラニテとともに。右は信州米豚のリエットを、左は地元酒造の酒粕のクリームを、それぞれサブレではさんだアミューズ。 Information
SHOLA at SHISHI -IWA- HOUSE
長野県北佐久郡軽井沢町長倉2147-768 SHI-SHI-IWA-HOUSE KARUIZAWA内
TEL | 0267(31)6658 |
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営業時間 | 12時~13時30分(LO)。18時、20時(一斉入店) |
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定休日 | 月曜・火曜定休 |
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撮影/本誌・坂本正行 ※表示されている料理は状況によってメニューや盛りつけが異なる場合があります。また、店の営業時間、定休日は時期により異なる場合があります。
『家庭画報』2023年8月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。