名門ジュエラーの技と矜持の結晶 ダイヤモンドの “傑作” を知る 第4回(全9回) 地球の誕生とともに何億年もの歳月を重ねて生み出された宝石。その王者たるダイヤモンドは、いつの時代もその輝きで私たちを魅了し続けてきました。今、最高品質のダイヤモンドを惜しげもなく使ったハイジュエリーの傑作が『家庭画報』に集結。その現代的価値と魅力を、宝石史研究家の山口 遼さんが解説します。
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大粒のダイヤモンドをアール・デコの意匠で力強く
16ct以上もある大きなラウンドブリリアントカットのダイヤモンドを、太い爪4本だけでセットした指輪。
「このデザインは本当にカルティエ?」といわれそうですが、この指輪のデザインの核心は、ショルダー部分にあります。
中央に横長のバゲットカットのダイヤモンドを配し、その左右に斜めにラウンドブリリアントカットのダイヤモンドを埋めたデザインは、カルティエが得意とするアール・デコの直線的で均整のとれた美しさを体現したもの。ユニセックス用として作ったのかもしれませんね。
(Pt×ダイヤモンド・センター16.68ct)4億9236万円(参考価格)/カルティエ(カルティエ カスタマー サービスセンター)
〔特集〕名門ジュエラーの技と矜持の結晶 ダイヤモンドの “傑作” を知る(全9回)
撮影/Fumito Shibasaki〈DONNA〉 文/山口 遼
『家庭画報』2023年8月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。