手前の串には卵焼き、茗荷、海老など。奥にはオクラ、いかなど。夏野菜を中心に彩りよく。奥右は、マスカットと蓮の実の白和え。奥左は、蓮の実の甘煮をラリックの蓮柄鉢に入れて。花火の切り絵を添える。
料理・文=三枝政代(料理家)8月のお盆の頃、極楽浄土に咲く花として尊ばれる蓮。その実は薬膳料理や漢方で古くから食されており、お粥やデザートに入れるなど日常的に使われてきました。
花が咲いてから8月にかけて、花托から一つずつ実をとりだします。グリーンの生の実は、乾燥品と違って水戻しの手間がなく、茹でて皮を剝けば料理に使えます。ほっこりとしたやさしい甘みで、美肌、糖質の代謝、精神安定、デトックスにも効果的とされています。
夜空に打ちあがる花火を迎え火にして、夏の食材と蓮の実のアペリティフを塗りのトレーに盛りつけてみました。お酒もすすむメニューで、炎天の一日の疲れを癒やします。
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