〔特集〕誕生1250年記念「空海を旅する」──即身成仏への道
今から1250年前に誕生した日本で最初の人類普遍の天才・弘法大師空海は、大宇宙の真理に従い、多様性(Diversity)を尊重し、すべてを受け入れること(Inclusion)を実践していました。その教えの根本唯一の目的は、人を幸せに導くこと。宗旨、身分、人種、生物、無生物を問わず、宇宙に存在するものすべては大日如来の顕れであるとした空海の教えの実践が世界平和につながります。
捨身ヶ嶽
出釋迦寺(しゅっしゃかじ)奥之院(香川)
7歳の真魚(空海)が捨身誓願をした我拝師山(がはいしさん)の崖香川・善通寺が背負う屏風浦五岳山(びょうぶがうらごがくさん)の一つ。“仏道で衆生の救済が叶うなら、釈迦如来よ、姿をお見せください。叶わないのならこの身を諸仏の供養に捧げます”と飛び降りたところを天女に助けられたという聖地。多くのお遍路さんが空海が見た景色を求めて行く。
出釋迦寺●香川県善通寺市吉原町1091(奥之院は我拝師山の中腹あたり)
[誕生1250年記念特別開帳]秘仏・稚児大師立像
善通寺(香川)
稚児大師立像(ちごだいしりゅうぞう)
善通公像(よしみちこうぞう)、玉寄姫像(たまよりひめぞう)(両親)
四天王立像(してんのうりゅうぞう)幼少期の空海の姿をあらわした「稚児大師立像」は、聖徳太子の像を模して江戸時代に造像されたと推定される。普段は御影堂奥殿の厨子に安置されており、6月15日まで特別公開されていたところを撮影。右前に父の「善通公像」、左前に母の「玉寄姫像」、背後に「四天王立像」が配置され、幼き空海を守護する。
※次回に続く