連載「迷い世代の服選び」スタイリストのおおさわ千春さんが、「何を着たらいいのかわからない」と悩みがちな“迷い世代”の大人に向けて、おすすめのファッションアイテムを紹介する連載。今回は、注目のトレンドカラーであり、おおさわさんの最も好きな色でもあるネイビーをフィーチャーします。
連載一覧はこちら>> この秋の注目色、大人ネイビーの着こなし術
そろそろ秋のお洒落計画を立てる時期ですね。今季のトレンドカラーとして、私が迷い世代の皆さんにおすすめしたいのがネイビー。そもそも紺は、私の大好きな色であり、マイ・ベーシックカラーと言うべき色。普段から、トレンドに関係なくネイビーを愛用しているのですが、今季は流行色としてたくさんのアイテムが登場していて嬉しい限りです。
私は常々、迷い世代の女性には黒よりもネイビーの方が着こなしやすいと思っていて。黒は最も強い色なので、着こなすのが意外に難しいのです。対してネイビーは、どんな色に合わせても清潔感が漂い、知的で優しげに仕上がるのでコーディネートしやすい。更に「迷い世代以降はある程度きちんと感のあるコンサバな服装の方が美しく見える」という私の持論を体現してくれる色がネイビーなのです。
この秋は洋服だけでなく小物も豊富に揃っているので、ぜひネイビーを主軸にした装いに挑戦して欲しいなと思います。
黒よりも断然使える!
フェラガモのモダンネイビー
〈左から〉「ハグ」バッグ(縦22×横31.5×マチ19cm)36万3000円 「ワンダ」バッグ(縦20×横37×マチ9cm)33万円 シューズ(ヒール8.5cm)14万8500円/すべてフェラガモ(フェラガモ・ジャパン)小物というとブラックを買いがちですが、今買うならぜひネイビーを。ワントーンコーディネートでも黒のように重くなりませんし、どんな色の服にもマッチする万能色です。コレクションにネイビーの小物が充実しているのがフェラガモ。2シーズン目を迎えたマクシミリアン・ディヴィスによる構築的なデザインには、装いを今っぽく底上げしてくれる魅力があります。中央の「ワンダ」バッグはその筆頭で、新作バッグ「ハグ」は、名前のとおり後ろからハグしているようなガンチーニ使いが印象的。パテント素材のサンダルは内側に入ったヒールデザインに、さりげなくモード感が漂います。
大人だからこそ際立つ
ネイビー×ブラウンの色合わせ
シャツ21万4500円(参考価格) ジャケット30万300円(店舗限定) パンツ13万2000円 バッグ11万円(店舗限定) ハット7万5900円(店舗限定)/すべてファビアナフィリッピ(アオイ) シューズ13万5300円/セルジオ ロッシ(セルジオ ロッシ カスタマーサービス)トレンドを上手に取り入れる色合わせとしてご提案したいのがネイビー×ブラウンです。シックな色同士のコーディネートは大人にこそ似合うカラーリングだと思います。中でも私のおすすめは、ゴールドやベージュ寄りのブラウン。写真のように、ウールのジャケットに艶のあるシルクのシャツを合わせるなど素材感を変え、どこかに光沢感のあるアイテムを入れると、ぐっと華やかに見えます。ネイビーのジャケットは着こなし次第では制服のようになってしまうので、光沢素材やヒールのある靴など、女性らしさを感じさせるアイテムと組み合わせるのがコツ。同じブラウンでもディープなこげ茶だと全身が沈んで見えるので、避けた方が無難です。
地金やパールではなく
カラーストーンで紺を引き立てる
ブルーネックレス9万3500円 ロングネックレス3万9600円 ピアス2万4200円/すべてスワロフスキー・ジュエリー(スワロフスキー・ジャパン) ニット4万7300円/アルファ ストゥディオ ジャケット13万7500円/セブンティ ヴェネツィア(ともにサン・フレール) デニム5万5000円/コー(イーストランド)ともすると地味な印象に転んでしまうネイビーは、アクセサリー使いもポイント。地金やパールを合わせる人が多いのですが、カラーストーンのビジューを合わせると、より洗練された華やぎが演出できます。同じブルー系のスワロフスキー・クリスタルなら、ネイビーの持つ知的なイメージはそのままに、インパクトのある装いに仕上がるので、ぜひ試してみてください。
ネイビーの服を着ると、背筋がピンと伸びて「よし、今日も前向きに頑張ろう!」という気持ちになります。新しいネイビーを纏って、ポジティブに秋をスタートさせたいですね。
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フェラガモ・ジャパン
フリーダイヤル 0120-202-170
アオイ
電話 03-3239-0341
セルジオ ロッシ カスタマーサービス
電話 0570-016600
スワロフスキー・ジャパン
フリーダイヤル 0120-10-8700
サン・フレール
電話 03-3265-0251
イーストランド
電話 03-6231-2970
おおさわ千春/Chiharu Osawa
スタイリスト。
雑誌のほか、映画の衣装デザインや女優のスタイリングなどを幅広く手掛ける。着る人に合わせた的確なスタイリングやアドバイスは、多くの女優からも信頼を得ている。
「迷い世代の服選び」記事一覧>> 表示価格はすべて税込みです。 撮影/大見謝星斗 編集協力/湯澤実和子