服部道子プロに教わる 人生を豊かにするゴルフ ゴルフは老若男女、上級者や初心者にかかわらず、一緒にプレーを楽しめるスポーツです。自然と一体になりながら、脳と体を刺激する。人生100年時代、ゴルフを通じて健康に豊かに過ごすための秘訣を服部道子プロから教わります。
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研究によって裏付けされた、ゴルフによる健康長寿の実現
2020年、全英ゴルフ協会は「ゴルフと健康」に関する調査において、ゴルフをする人はしない人に比べ“寿命が5年長い”という結果を発表しました。この調査は、30万人のゴルファーと同年代の非ゴルファーを対象に実施され、寿命の延伸だけでなく、心臓疾患・脳卒中は20~35パーセント、糖尿病は30~40パーセント、認知症は20~30パーセントもリスクが減少することがわかっています。
私自身、ゴルフが心身に好影響を与えると実感していますが、より体現なさっているかたを今回はご紹介します。
2020年から日本ゴルフ協会や日本女子プロゴルフ協会など、ゴルフ5団体で構成する新型コロナウイルス対策会議の顧問や同会議が発行したガイドラインの監修をしてくださっている感染症の専門医で東邦大学理事長の炭山嘉伸先生、御年80歳。
服部道子プロと炭山嘉伸先生。御年80歳とは思えぬ背筋がすっと伸びた正しい姿勢は、ゴルフがもたらす健康と美の賜物といえる。年齢や性別、ゴルフ歴を問わず同じ組でプレーすることができ、一日かけて親交を深められるのもゴルフの醍醐味のひとつ。
実は先日、ゴルファーなら一度は経験してみたいホールインワンと18回目のエイジシュートを同時に達成されました。さらに驚くべきは炭山先生は事故に遭われて人工関節を入れながら怪我を克服されたということです。炭山先生は常に生命力に満ち溢れ、肌艶や声のハリがよく、お会いするたびエネルギーをいただいています。まさに奇跡の80歳。
炭山嘉伸先生が、2023年1月29日に18回目のエイジシュートとホールインワンを同時に達成した「茨城ゴルフ倶楽部」。全米オープンゴルフ選手権セクショナルクオリファイング(最終予選)などが開催される難コース。写真・Atsushi Tomura〈Getty Images Sport〉
第一線でご活躍されながら「ゴルフが、理事長としての重責を担うために必要な気力、体力、能力を維持するために、日々トレーニングを続けることの大きなモチベーションになっています」とおっしゃる姿に、ゴルフの素晴らしさを再認識します。
ゴルフは一部の人が楽しむものという印象があるかもしれません。しかし、炭山先生のように輝いているかたを見ると、多くのかたにゴルフを楽しんでほしいと強く思います。コロナ禍でゴルフ人口が増えましたが、これを一過性のものとせず間口を広げていくことが私の使命だと感じています。
〔服部道子プロに教わりました〕
Q 代謝や柔軟性を改善したいです。体に負担をかけずにできるストレッチを教えてください
A 毎日、開脚ストレッチをし股関節を柔らかくしましょうストレッチでもトレーニングでも、体の中でいちばん大きい筋肉のある股関節を動かすのが効果的です。開脚ストレッチを習慣づけましょう。まず、脚を開いて座り、右つま先へ両手を伸ばします。左も同様に。
次に両手を体の前につき、おなかが床につくように前屈をします。常に膝は曲げず、背中も丸まらないように意識しましょう。痛気持ちよいくらいが目安です。徐々に柔軟性が上がり、代謝もよくなります。
服部道子(はっとりみちこ)
11歳からゴルフを始め、1984年に日本女子アマ選手権を当時の史上最年少で初制覇。1985年、全米女子アマを当時の史上最年少かつ日本人として初優勝。アメリカ・テキサス大学に留学しNCAAリーグで10勝。1998年に年間5勝を挙げて賞金女王に輝く。現在はゴルフオリンピック日本代表女子コーチを務める。著書に『好転力』(世界文化社)。ゴルフトーナメントのテレビ解説やコラム執筆でも活躍。
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