演奏会の合間に足を延ばして、世界遺産「ブリッゲン地区」へ
中世、ハンザ同盟の商人たちが集まり、北ヨーロッパ最大の貿易港として栄えたベルゲン。干し鱈などノルウェー海の海産物を扱うドイツ商人たちが暮らしたのが、この木造倉庫が建ち並ぶブリッゲン地区。今も新鮮な海産物が楽しめる。 Bryggen の木造倉庫群(ブリッゲン)Bryggen,5003 Bergen,Norway
「気候もよく、皆とても親切で食べ物もおいしく、楽しい旅でした」—— 辻󠄀井さん
ベルゲンの街と人とおいしいもの白夜のノルウェーでは皆、早朝から夜遅くまで、一日をたっぷり楽しみます。辻󠄀井さんのリサイタルも、2日目の開演時間は夜の10時半。
「僕は海外でも時差をあまり感じず、すぐ現地時間に対応できるのですが、こんな夜中のコンサートはとても珍しい体験です」と、ワクワク気味の辻󠄀井さん。午後からのリハーサルまで時間があるので、街を散策しに出掛けました。
港町ベルゲンはフィヨルド観光の起点。なかでもブリッゲン地区は中世の面影を残す世界遺産で、多くの人が訪れます。辻󠄀井さんも朝の光を浴びながら、観光客のざわめきの中を歩き回りました。もちろん、新鮮なシーフードも堪能。とりわけ気に入ったのは、濃厚なフィッシュスープでした。
「公演先では、ホテルとコンサート会場を行き来するだけのことが多いのですが、こうやって観光もできて街の雰囲気がわかると、いっそう記憶に残って楽しいです」
この日の演奏はもちろん、秋には今をときめく指揮者クラウス・マケラ率いるオスロ・フィルハーモニー管弦楽団との日本での共演を楽しみにしているという辻󠄀井さん。ノルウェーの海や風や光、歴史的空間から得た印象を、しっかりと心に刻んだようでした。
※次回に続く
辻󠄀󠄀󠄀󠄀󠄀󠄀󠄀󠄀󠄀󠄀󠄀󠄀󠄀󠄀井伸行さん出演国内コンサート●2023年9月29日(金)~10月1日(日)・10月3日(火)
ARK Hills Music Week 2023
サントリーホールARK クラシックス
●2023年10月18日(水)~10月26日(木)
クラウス・マケラ指揮
オスロ・フィルハーモニー管弦楽団
※東京、静岡、愛知、大阪、熊本
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