200年前の感動を追体験する
「200年前の時代にダイブするイメージ」。ヴァンクリーフ&アーペルのプレジデント兼CEOのニコラ・ボス氏は、ハイジュエリーコレクション「ル グラン トゥール(グランドツアー)」についてこう語ります。
「プロジェクトは数年がかり。まずテーマについてメゾン全体が一丸となって深く学ぶことから始まりました。ロンドンからローマは今なら直行便で2時間半で行けますが、当時は数か月の旅。時間の感覚が違い、風景も違っていました。歴史、絵画、建築、文章、本、詩などを通して得たイメージ、新たな発見がクリエイションの源となり、そこにメゾンのスタイル、熟練職人の技を融合して、完成した作品なのです」。
“黒い森”の守護神たちを彩り豊かに表現ドイツの保養地、バーデン=バーデンのリヒテンタール修道院の庭が発想の源。大木の一葉一葉のしなやかな動きと日差しを受けて煌めく様を形にした精緻な金細工の技と、自然美を象徴するコーラルとが詩的な美しさを湛えています。右・「フォイヤージュ ミスティーク」クリップ(RG×ルビー×ブルー&ピンクサファイア×コーラル) 左・「フォイヤージュ アンシャンテ」クリップ(YG×ピンクサファイア×エンジェルスキンコーラル)ともに参考商品/ともにヴァン クリーフ&アーペル(ヴァン クリーフ&アーペル ル デスク)
Imaginary View of Rome with Equestrian Statue of Marcus Aurelius, the Column of Trajan and a Temple (Hubert Robert、1786/国立西洋美術館蔵)
古代ローマの名工と現代の職人技とのコラボレーションゴールドと石で描いた静物画のような作品。インタリオ(沈み彫り)でアンフォラ(壺)が施されたレッドジャスパーはなんと2世紀まで遡る歴史的なもの。水がめや盾、オリーブなど当時のローマの豊かさ、強大さを象徴するモチーフと太陽のようなガーネットの構成はさまざまな文化の源であった古代都市へのオマージュそのもの。「アンフォラ」クリップ(YG×RG×レッドジャスパー×スペサタイトガーネット×ラピスラズリ×ダイヤモンド)参考商品/ヴァン クリーフ&アーペル(ヴァン クリーフ&アーペル ル デスク)