暮らしの中の盆あそび 11月・七五三
料理・文=三枝政代(料理家)霜月15日は七五三。晴れ着に身を包み神社に詣で、玉砂利を踏んだあの感激は大人になっても蘇ってきます。
紅葉狩りを楽しむこの時期に実が熟すムベは、栄養価の高い果物。かつて天智天皇が、矍鑠(かくしゃく)とした老夫婦が元気の源として差し出した果物を食し、「むべなるかな(いかにももっともである)」と言われたことが語源とされています。
幼木の時に三つ葉、生育途中で五つ葉、果実が実るころには七つ葉と奇数で葉数が増え、さらに蔓性(つるせい)ということから「子々孫々繫がりますように」という意も込められた、縁起のよい七五三の木といわれてきました。そんなムベの葉や実を、カラフルな盆に飾り付けて楽しげに。お子さんと一緒に準備してみてはいかがでしょう。
11月「七五三」の盆遊び
カラフルな大皿を囲むようにムベの葉を敷いて、楽しげに仕上げた七五三の盆。ムベの代わりに拾ってきたイチョウの葉を敷いても、手軽に季節を取り入れられる。左は松の実入りのムベ味噌、右は鰻巻き玉子、海老芋からすみまぶし揚げ、赤飯。
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