その華やかさと味わいで毎年人気を集める「帝国ホテル 東京」のクリスマスケーキ。今年は3つの新作が登場しました。家庭画報ドットコムでは製作の現場を訪ね、シェフのこだわりを取材。クリスマスが待ちきれなくなるほど魅力的なケーキたちを紹介します。
100個におよぶバラが彩る、ひときわ豪華な「ロビー ローズ」
雪のドームのようなショートケーキの中には、丸ごとのいちごがたっぷり。「ロビー ローズ」(外側のチョコレート直径約24cm、中のショートケーキ直径15cm)7万円。※15台限定
3つの新作の中でも圧倒的な存在感を放つ「ロビー ローズ」は、すでに次々と予約が入っているという注目ケーキ。ホワイトチョコレートを使って手作りされた100個にもおよぶバラは、クリスマスシーズンの帝国ホテルを象徴する赤バラのロビー装花をモチーフにしたもの。カバーを開けるとさくらんぼのリキュール「マラスキーノ」がふわりと香る純白のショートケーキが姿を現します。
「帝国ホテル 東京」ロビー。
「帝国ホテル 東京」のペストリーシェフ 秋城俊徳さん。薄くのばしたホワイトチョコレートを組み合わせ、一つひとつバラの花を作り上げます。
この豪華なケーキを手がけたのは、1996年に帝国ホテルに入社し、四半世紀以上にわたってスイーツ作りに携わってきた秋城俊徳さん。40人ほどの製菓部門を率いるペストリーシェフです。レストランやホテルショップに並ぶスイーツに加え、アフタヌーンティーや結婚披露宴のケーキなど、多種多様なシチュエーションに対応するホテルのペストリーチームですが、中でもクリスマスケーキには特別な思いが込められているのだそう。
バラの形を作ってから色づけするのは、微妙な濃淡をつけることでよりリアルな質感や立体感を表現するため。
「クリスマスケーキはお客さまに1年間の感謝の気持ちをお返しするもの。そのため素材や手間を惜しまず、本当においしいと思っていただけるケーキをお作りしています」と秋城さん。例えばショートケーキには、その時市場で手に入るもっとも良いいちごをふんだんに使用しています。スポンジもできる限り前日までに焼成し、作り置きは最小限に。できたてに近い味わいを届けたいという思いで早朝から仕込みを行っています。
いちごの果肉感を残したコンポートとピスタチオのムースをいちごのムースで覆った新作「クーロンヌ ド ノエル」。グラッサージュで艶やかに仕上げる真っ赤なケーキは、繊細なチョコレート細工でデコレーションされます。※詳細はページ下部に
また、デコレーションには可能な限りプラスチックを使用せず、「ロビー ローズ」や「クーロンヌ ド ノエル」のチョコレート細工のように食べられる素材を使うというこだわりも。「見た目の美しさとともに“食べられる驚き”も楽しんでいただければ」。丹精込めて作られるケーキの一つひとつに、帝国ホテルが受け継ぐおもてなしの心が宿っているようです。
東京料理長 杉本 雄さんが手がける「トリュフ『S』2023」
チョコレートのデコレーションとともにスライスした黒トリュフが添えられた「トリュフ『S』2023」(長さ約18cm×高さ約7cm)2万7000円。※70台限定
「ロビー ローズ」と並ぶもうひとつの目玉は、東京料理長 杉本 雄さんが手がける「トリュフ『S』」シリーズの第5弾です。その名のとおり黒トリュフを贅沢に使用したこのケーキは、木の幹のようなパイ生地でさまざまな食材を包んだ、“焼き菓子と生菓子の中間”というコンセプトが特徴。中心にはなめらかなトリュフクリームを、そのまわりにはバナナケーキ、テリーヌショコラ、チョコレートクランチ、ドライいちじくやナッツを配し、味わいや食感の複雑なハーモニーが楽しめます。
冬の高級食材を代表する黒トリュフ。ケーキに使われるのは珍しいようにも思われますが、熟成によっておいしさを増すという点が共通するチョコレートやバナナ、さらにお酒とも相性がよく、組み合わせることでより奥深い味わいに仕上がるのだそう。
“何を食べてもらいたいか”を明確にして、料理やペストリーを作ることを大切にしているという杉本さん。「この時期においしい黒トリュフを存分に味わってほしい」という思いをケーキで表現したのが「トリュフ『S』」シリーズ。
また、「トリュフ『S』2023」では、ドライフルーツを漬け込んだりバナナケーキに染み込ませるお酒として、イタリアのピエモンテ州で造られる赤ワインベースの貴重なお酒「バローロキナート」を使用。人気を博した昨年からさらに進化したのに加え、食品ロス削減を目指した「もったいないバナナプロジェクト」の規格外バナナを活用するなど、ラグジュアリーとサステナビリティを両立する取り組みも行っています。
「今回使用したバナナは程よい酸味があり、その酸味とケーキの甘さが合わさることでより奥深く、味わいのバランスがよく仕上がります」と語る杉本さん。あくまで前提にあるのは“おいしいものを作る”ということ。表現したい味わいを叶える食材が同時にサステナブルであり、それによってケーキに新たな価値が加わるのが理想だといいます。
「食べておいしいだけでなく、食べた人やもらった人の気持ちが温かくなるような……そこまでを含めたケーキ作りをしたい」。そんな思いが込められたクリスマスケーキをぜひ味わってみてください。
●Information
帝国ホテル 東京東京都千代田区内幸町1-1-1
引き渡し場所:帝国ホテル 東京 本館1階 宴会ロビー
予約期間:~引き渡し日の5日前18時まで
引き渡し期間:2023年12月16日~25日
※「クーロンヌ ド ノエル」、「ボンボン ショコラ『ノエル』」は12月1日よりホテルショップ店頭でも販売
お問い合わせ:03-3539-8026(クリスマス予約専用ダイヤル、10時~18時)
公式サイトをチェックする>> 帝国ホテル 東京のクリスマスアイテムをもっと見る
「クーロンヌ ド ノエル」 2~3名用(直径12cm)3000円、1名用(直径6cm)1500円。
クリスマスリースをイメージした真っ赤なケーキにホワイトチョコレートの飾りが映える新作。
「ブッシュ ド ノエル」
8~10名用(長さ26cm)6000円。
帝国ホテルに伝わるレシピで作る定番ケーキ。「食べる前に少し室温にもどすことでバタークリームの香りがより際立ちます」。(秋城さん)
「クリスマスショートケーキ」
2~3名用(直径12cm)5300円、4~6名用(直径15cm)6500円、6~8名用(直径18cm)8000円。
不動の人気ナンバーワンを誇るクリスマスショートケーキは、アルコール不使用で誰もが楽しめる逸品。デコレーションはすべて食べることができます。
「クリスマスオードブル」
2~4名用 2万5000円。
帝国ホテルの伝統的な味と、クリスマスらしい見た目も華やかな料理を堪能できるオードブル。
「ボンボン ショコラ『ノエル』」 2種計5個入り3200円。
大切な方へ贈るギフトにもぴったりの新商品。ヘーゼルナッツのプラリネに5種類のスパイスが香る「エピス」2個と、いちごのコンフィチュールと練乳のガナッシュを合わせた「フレーズ」3個の詰め合わせ。
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