アンティークからブランドの逸品まで 一生もののカトラリーと出合う テーブル上でプレートの横に並ぶカトラリーは手で持ち、口に触れる機会の多い物ですが、一度入手すれば破損も少なく、長く愛用できます。子ども、孫の世代にまで使い継いでほしいと思えるカトラリーを探しに出かけてみませんか。
前回の記事はこちら>>銀細工職人が始めた老舗から、ファッションメゾンの逸品まで、手に持って使うカトラリーは、店頭で重さやバランス、感触を確かめて購入するのをおすすめします。
デンマークの銀細工師の技が現代に息づく
Georg Jensen(ジョージ ジェンセン)
デンマーク人の銀細工師、ジョージ・ジェンセンが自身の工房を設立したのは1904年。芸術家と職人が分断されていた時代、彼は卓越した銀細工の技を駆使し、当時流行していたアール・ヌーヴォーから自国のモダンデザインまでをシルバーの世界に取り込み、高い評価を受けました。
1世紀以上前と同じ形のカトラリーが現在も作られ続けているのは、そのデザインがタイムレスであることの証です。
モクレンの蕾を立体的に表した「Blossom」シリーズ。表面に槌目が見える。左から、ディナーフォーク(L)、ディナースプーン(L)各16万5000円、バターナイフ13万7500円、ソルトスプーン6万500円。すべてSS。
マグノリアの蕾の膨らみを写した「ブロッサム」は、ジェンセン自身がデザイン。アール・ヌーヴォー様式が色濃く反映され、華麗な意匠、銀細工の技術の高さが存分に発揮されています。
カトラリーの種類が多く揃う「Acorn」シリーズ。少しずつ買い足していくのも楽しみ。左から、コーヒースプーン1万7050円、レモンフォーク1万8700円、ペストリーフォーク2万1450円、デザートスプーン2万7500円、ディナーフォーク3万800円、ディナーナイフロングハンドル3万1900円、ディナースプーン3万800円、ケーキナイフ4万2900円、ペストリーサーバー(L)12万6500円。すべてSS。
ブランドの定番でもある「エーコン」は1915年に誕生。愛らしいどんぐりの実と王冠を融合させたデザインが印象的で、現在も高い人気を誇ります。
銀座本店2階がシルバーのカトラリーを最も多く揃える。大きな木の天板にディスプレイされている。撮影/本誌・大見謝星斗
ジョージ ジェンセン 銀座本店東京都中央区銀座6-8-19 VORT銀座 MIYUKI ST 地下1階~2階
TEL:0120-637-146
営業時間:11時~20時
定休日:不定休
※素材の表記は、SS=スターリングシルバー(純度92.5%) SP=シルバープレーテッド(銀メッキ) G=ゴールド MOP=マザーオブパール(白蝶貝)
※ナイフは刃がステンレス製の場合があります。
(次回へ続く)
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