「僕が13歳のときに美術クラブが始まって、描き続けてきたけれど、うまく描けないときやちょっと嫌になっちゃうことが年に何回かあって、まり子お母さんにも“辛い”と訴えたことがあります。お母さんからは“私もそういうときがあるから悩んじゃダメよ”と言われたけれど、結局そういうときがいちばんよかったこともあります。展覧会が続いていても新しい絵が描けないときもありました」
感情の波を知ることも、大切な経験です。
月曜日の午後は美術の時間。“指導”ではなく、子どもたちの発想を尊重する授業では、対話することも大切にしている。赤、紫、黄色を描いて、次の色は何にしようかと考え中の“たかしりょうや”さん。
“空”それとも“海”なのかな? 画用紙に青色で何を描いているの?と尋ねると“あお”という絵だと答えた“くりたひまり”さん。
授業を見守るかのように飾られた宮城さんの写真。
2023年4月6日にリニューアルオープンした「ねむの木学園美術館 緑の中」。“自然光で作品を見る”というコンセプトで展示されており、元気な色づかいの絵が楽しめる。
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