2023年11月16日、「ボッテガ・ヴェネタ 銀座フラッグシップ」の5周年を記念し、家庭画報ドットコム会員の皆様を招いて特別なイベントが開催されました。ゲストとして登場したのは、音楽家・ヴァイオリニストとして活躍する常田俊太郎さん。一夜限りのショーの模様をお届けします。
装いを新たにした旗艦店に並ぶ、ボッテガ・ヴェネタの軌跡
銀座5丁目にそびえるアジア最大規模のフラッグシップストア「ボッテガ・ヴェネタ 銀座フラッグシップ」。ブランドのアイコン、イントレチャートを表現した外観もユニークなこの店舗は、記念すべき5周年を迎え内装が大きく変化。現デザイナー、マチュー・ブレイジー氏の世界観を反映し、インテリアが再構築されました。
店内に展示された「カバ」のアーカイブピース。カラフルなものやエキゾチックレザーを組み合わせたものなど、その数は約50点にも及んだ。
イベントの舞台はリビングのような空間が広がる店舗5階。そこに並んだのは、これまでボッテガ・ヴェネタが世に送り出してきた貴重な「カバ」のアーカイブピースです。時代によってデザインの特徴はそれぞれですが、受け継がれるクラフツマンシップは時を経ても色あせることはありません。変化と不変──双方を内包した旗艦店の6年目は、フェスティブな音楽とともに幕を開けました。
常田俊太郎さんによるトークショー
2024年のプレスプリングコレクションを纏った常田俊太郎さん(右)。ボッテガ・ヴェネタの衣装は「生地がとても心地よく、演奏もしやすそうだなと。靴もお気に入りでこのまま履いて帰りたいぐらいです」。イベントは家庭画報ドットコム鈴木編集長(左)とのトークショーとミニコンサートの2部構成。
ヴァイオリンを手に観客の前に現れた常田俊太郎さん。和やかな空気の中で始まったトークショーは、ファッションアイテムや楽器についての話のほか、実業家としての顔も持ち、幅広い分野で活動を行う常田さんのお仕事についてなど、知的好奇心をくすぐる内容に。
中でも印象的だったのは、ヴァイオリンと「カバ」を繋ぐ“イタリアのクラフツマンシップ”についての一節でした。「このヴァイオリンは1740年代に製作されたのですが、現在作られるものもほとんど形は変わらないんです。長い時間を超えて受け継がれるクラフツマンシップの賜物という点で、ボッテガ・ヴェネタのアイテムと共通するものを感じますね」
「洋服でも小物でも、素材や形などでさりげなくデザインが効いているものが好み」という常田さんは、ボッテガ・ヴェネタの財布を10年近く愛用しているのだそう。今季のトレンドを表すキーワード「クワイエット・ラグジュアリー」を体現するボッテガ・ヴェネタ。その上質さに加え、長く愛用できるデザインも大きな魅力です。
木材を乾燥させるのに5~10年、その後数か月の工程を経て作られるというヴァイオリン。そして長さ100mの革ひもを熟練の職人2人で2日間かけて編み上げるバッグ「カバ」。形は違えど、職人による手仕事の到達点ともいえる両者は、共に洗練された美しさを湛えていました。
心震わす演奏を間近で体感!
「こんなに観客に近い距離で演奏するのは初めて」と常田さん。クラフツマンシップとイタリアをテーマにしたイベントらしく、イタリアの音楽家による楽曲が披露されました。
トークショーの後は待ちに待った音楽の時間。一般的なホールではありえないほど間近での演奏は今回のイベントならではです。イタリアの作曲家オットリーノ・レスピーギの『リュートのための古風な舞曲とアリア』から始まったコンサートは瞬く間にその場にいた全員を引き込み、圧巻のパフォーマンスに思わず涙を浮かべる人も。演奏者の表情や息づかいまでも感じられるような距離で聴くヴァイオリンの旋律は、この上なく贅沢な体験になりました。
コンサートを締めくくったのは、イタリアが生んだ映画音楽の巨匠エンニオ・モリコーネの『ガブリエルのオーボエ』。
コンサートの余韻が残る中、イベント終了後はゆっくりと店内を楽しむ時間に。思い思いのドリンクを片手に、「カバ」のアーカイブピースからお気に入りを探したり、製作工程についての詳しい話を聞いたりと、ボッテガ・ヴェネタの世界を堪能しました。
なめらかな革張りのソファやイントレチャートを思わせるデザインのテーブルなど、店内に並ぶ什器からもブランドのこだわりを感じることができます。
〈左〉特別な夜に華を添えたカクテルと、スイーツ&セイボリー。〈右〉お土産にはレザーのカバーがついた三角形のノートを。
卓越した職人技と斬新なクリエイションでファッション界をリードするボッテガ・ヴェネタ。「ボッテガ・ヴェネタ 銀座フラッグシップ」は、まさにモードの最先端を体感できる場所でした。
ボッテガ・ヴェネタ 銀座フラッグシップ東京都中央区銀座5-6-1
https://www.bottegaveneta.com/