辰年生まれの時代の顔がまとう “年男年女”の正月きもの 個性が際立つ晴れ着姿でご登場くださったのは、十二支の中でも架空の動物であり、隆盛の象徴とされる辰(龍)年生まれの皆さん。お仕事にかける思いや原動力、新年の抱負を伺いました。
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小池百合子さん
上品な鳥の子色に藍の友禅染めが映える訪問着を着こなし、「竹のきものに松の帯、梅の帯揚げ。お正月にふさわしい装いですね」といって笑顔を見せた小池百合子都知事。
2016年のリオデジャネイロオリンピックと東京2020オリンピックの閉会式では、優雅なきもの姿で世界に日本の伝統衣装をアピール。
「国際的な舞台で東京、日本の代表として何を着るべきか考えたとき、迷うことなく、きものを選びました」。
東京友禅の工房による竹のモダンなデザインを、京都の工房が藍色の諧調で彩色した訪問着。笹の葉に橘や七宝、流水、花菱亀甲などのおめでたい文様が描かれた凝った一枚に、松が織り出された錦織帯を合わせて。飛び絞りの帯揚げ、帯締め、草履はすべて東京の老舗が手がけたものです。
「日本が誇るきもの文化を現代に生かして、世界へ、そして次世代へ」
東京都が開催している「サステナブルファッション デザイン アワード(Sustainable Fashion Design Award)」は、きものの伝統を現代ファッションの力で世界に発信するコンテスト。きものの生地を活用した作品を公募し、最終審査はショー形式で実施。受賞者には、ブランド立ち上げのサポートも行っています。
そこには「三宅一生さん、高田賢三さん、山本寛斎さんなど世界で活躍されたデザイナーに続くかたを育てたい」という願いが込められています。
知事ご自身は、お母さまが遺されたきものや羽織をスーツにリメイクし、日々着用されています。「衿の形や柄の生かし方を考えるのは楽しいです」。分刻みのスケジュールで職務に邁進するなか、デザインに思いを巡らせるひとときは、貴重な気分転換になっているそうです。
2024年は、100年先も安心できるまちづくりを一層進めたい、と意気込みます。
「一言で表すとサステナブル(持続可能性)。このサステナブル(Sustainable)と東京のイメージであるハイテク(Hi-Technology)を掛け合わせると、SusHi(鮨)になるのですね」。
このSusHi Tech Tokyoを旗印に、東京都は、2024年4月・5月に、世界のスタートアップや都市のリーダーが集う大規模イベントを開催予定。「東京だからこそできること、これを常に考えています」。
小池百合子(こいけ・ゆりこ)1952年兵庫県生まれ。日本初の女性経済キャスター。1992年参議院議員初当選。1993年より衆議院議員を8期連続務める。環境大臣、内閣総理大臣補佐官、防衛大臣、自由民主党総務会長などを歴任。環境大臣時代には地球温暖化対策として「クールビズ」を提唱。2016年女性初の東京都知事に就任。2020年再選。
●サステナブルファッション デザイン アワード(Sustainable Fashion Design Award)
https://sfda.metro.tokyo.lg.jp/●SusHi Tech Tokyo 2024
https://www.sushi-tech-tokyo2024.metro.tokyo.lg.jp/・
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